競馬は決められたコースを決められた距離走り、1着になる事を競う競技です。
レースである以上、勝敗をつけなければなりませんが、時には寸分違わぬタイムで複数の馬がゴールする事もあります。
全く同じタイムでゴールした際にも無理矢理優劣をつけるのは流石にフェアではないため、こういったケースは「同着」という扱いになります。
実際に同着が発生した場合はどのような扱いになるのでしょうか。
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Contents
同着の歴史について簡単に紹介
同着がどのような対処をするかは年月を追うごとに変遷を遂げていきました。
その昔、ヒートレース(同じ馬同士の組み合わせで複数回レースをして勝敗を決める)というレース方式が採用されていた時代は、複数頭の1着が発生した場合はそのレースは無効扱いとなっていました。
その後1回勝負が主流になると、1着同着が発生した場合は、その2頭でもう一度レースを行い、最終的な勝者を決めるといった対処が取られるようになります。
現在は写真判定が主流になっていて、目視だけでは判別が難しい場合は写真にて審議が行われ、最終的に着順を発表しますが、それでも同着は発生しています。
現在どのような対処をしているかについては後ほど詳しく解説します。
中央競馬では年間4回程度のペースで同着が発生している
現在も同着が発生していると先に述べましたが、どれくらいの頻度で同着レースは発生しているのでしょうか。
同着の頻度ですが、だいたいひとつの着順で年間4回ほど発生していると言われています。
つまり3着以内の同着は年間12回発生しているという事です。
中央競馬は年間約3,400レース実施されるので、計算上はだいたい0.35パーセントの確率で同着が発生しています。
とんでもなく低い確率のように思えてしまいますが、3連単18頭立ての的中率は約0.02パーセントなので、それと比べるとずっと高い確率です。
JRAでは同着になった場合はどのような対処をしているの?
現在中央競馬で同着をどのように対処しているかについてですが(地方競馬も共通)、同着になった場合は走り直しなどはせず、同着になった複数の馬はそのままその着順が適用されます。
例えば2着で同着の馬が2頭居れば2頭とも2着という扱いになります。
同じ着順の馬が出るとその下の着順の馬がどうなるのか気になってしまうものです。
特に3着以内で同着の馬が複数発生すると、馬券にも影響するため、知っておいて損はありません。
中央競馬の重賞レースで1着が同着になったケースは過去11例
長い競馬の歴史においては重賞レースでも同着が発生するケースがありました。
そのうち、重賞レースで1着が同着扱いになったレースはこれまでに11例あります。
1着が同着となった11レースを表にまとめました。
年 | レース名 | 競走馬名 | |
---|---|---|---|
1955 | クモハタ記念 | マサハタ | ヨシフサ |
1961 | 日経新春杯 | キオーガンヒカリ | タイカン |
1976 | 愛知杯 | トウカンタケシバ | ハードラーク |
1979 | 福島記念 | ファニーバード | マイエルフ |
1988 | 阪神大賞典 | ダイナガーペンター | タマモクロス |
1997 | 平安ステークス | シンコウウィンディ | トーヨーシアトル |
2002 | 京成杯 | ヤマニンセラフィム | ローマンエンパイア |
2007 | 阪急杯 | プリサイスマシーン | エイシンドーバー |
2010 | 優駿牝馬 | アパパネ | サンテミリオン |
2019 | フィリーズレビュー | ノーワン | プールヴィル |
2021 | チューリップ賞 | メイケイエール | エリザベスタワー |
注目すべきは2010年の「優駿牝馬」で、長い競馬史上で唯一G1レースで1着が同着となったレースとなっています。
レースの詳細については次の項目で詳しく解説していきます。
中央競馬史上唯一のG1レースでの1着同着、「2010年オークス」
このレースで1着になったのはアパパネだったのですが、母馬が短距離馬ということもあって、2,400メートルはもたないのではという声も多く、桜花賞よりは支持率を落としていました。
2番人気はショウリュウムーンで、一度アパパネを下してはいるものの、桜花賞では負けており、単勝人気ではアパパネを上回っているという状況の中でレースは始まりました。
アパパネは8枠17番、2番人気のショウリュウムーンは2枠4番、最終的にアパパネとの壮絶なデッドヒートを繰り広げることとなるサンテミリオンは大外枠である18番からの出走です。
レースが始まると、ニーマルオトメが先頭に立ち、そのすぐ後ろをアグネスワルツが追走、そこから少し離れた3番手にショウリュウムーン、1番人気のアパパネは13番手を進むこととなりました。
4コーナーを回って直線に出るとまず番手を追走していたアグネスワールドが先頭に立ちます。
そのうちをアプリコットフィズが抜け出そうとしますが、外からサンテミリオンが抜け出し、さらにその外側をアパパネが同じようなタイミングで抜け出しました。
そこからは2頭の壮絶なたたき合いとなり、一瞬アパパネが先頭に抜け出したのですが、すぐにサンテミリオンが追い付き、2頭はほぼ同時のゴールラインを駆け抜けてレースは終了しました。
このレースに観客からは大歓声とどよめきが起こり、掲示板には「審議」の文字が、勝敗は写真判定に委ねられることとなります。
アパパネに騎乗していた蛯名正義騎手、サンテミリオンに騎乗していた横山典弘騎手ともに自分が勝ったという確信が持てていなかったため両者ともウイニングランは行わずに検量室へと戻りました。
両騎手ともに観客と同じく写真判定の結果を待つしかないという状況で、観客も騎手も実況席も写真判定の結果を固唾をのんで見守っていたのですが、5分経っても10分経っても写真判定の結果は出ることはありません。
そして実に12分間という長い長い写真判定の末に出た結果は「1着同着」、この瞬間競馬史上初めてG1レースでの1着同着が成立し、アパパネとサンテミリオンの2頭がオークスを制するというレースになりました。
実はこの両者は1992年の帝王賞(地方競馬のG1クラスレース)で同着になった経験があり、これにより地方競馬のG1レースと中央競馬のG1レースに同着になりました。
このような経験をする騎手は今後そうそう現れることはないのではないでしょうか。
この両者は秋の秋華賞でもう一度相まみえることとなりますが、秋華賞ではアパパネは1着でゴールして見事牝馬三冠を達成する一方で、サンテミリオンはアクシデントなどもあって最下位になってしまうという、完全に対照的な結果となりました。
気になる払い戻しは?着順ごとにチェック
競馬ファンが同着になった際にもっとも気になるのは、馬券の払い戻しにどのような影響が出るのかではないでしょうか。
ここからは同着になった場合の払い戻しがどのように変わっていくのかを見ていくことにしましょう。
着順によって影響が変化するので、1着から3着までそれぞれの着順ごとに見ていきます。
1着が同着のケース
まずは1着同着となった場合を表に表します。
この表では1番と2番が同着になったと想定したものとなっていますが、同着の着順が変わっても影響は同じです。
当たり馬券 | 配当への影響 | |
---|---|---|
単勝 | 1 2 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
複勝 | 1 2 3 | |
枠連 | 1-2 | |
馬連 | 1-2 | |
馬単 | 1-2 2-1 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
ワイド | 1-2 1-3 2-3 | |
3連複 | 1-2-3 | |
3連単 | 1-2-3 2-1-3 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
表を見ても分かるように1着が同着の場合は単式の馬券の的中が増えるため、その分ひとつの配当に充てられるお金が減ることによって配当金が減額となります。
2着が同着のケース
続いて2着同着の場合も同じように表にまとめました。
この表では1着が1番、2番と3番が2着同着という扱いとなっています。
当たり馬券 | 配当への影響 | |
---|---|---|
単勝 | 1 | |
複勝 | 1 2 3 | |
枠連 | 1-2 1-3 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
馬連 | 1-2 1-3 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
馬単 | 1-2 1-3 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
ワイド | 1-2 1-3 2-3 | |
3連複 | 1-2-3 | |
3連単 | 1-2-3 1-3-2 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
単勝は1着を当てる馬券なので、2着同着でも単勝が変化することはありません。
しかし1着では無関係だった枠連と馬連の的中数が増えるので、配当金が減額されます。
馬単と3連単は2着同着でも1着同着と同じく的中数が増えるため減額対象です。
3着が同着のケース
最後に3着が同着となるケースを見ていくことにしましょう。
この表では3番と4番が3着同着になったという設定でまとめています。
当たり馬券 | 配当への影響 | |
---|---|---|
単勝 | 1 | |
複勝 | 1 2 3 4 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
枠連 | 1-2 | |
馬連 | 1-2 | |
馬単 | 1-2 | |
ワイド | 1-2 1-3 1-4 2-3 2-4 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
3連複 | 1-2-3 1-2-4 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
3連単 | 1-2-3 1-2-4 | 的中数が増える代わりに配当金が減額 |
3着が増えるので3着が当たりに影響する複勝、ワイド、3連複、3連単が影響を受けて配当金が減額となります。
3つすべてを見てもらって分かる通り、3連単だけは全ての同着において影響を受けることになっています。
同着レースは見ている分には興奮するが…
同着レースは抜きつ抜かれつの激しいレースとなるため、観戦している分にはとても良いレースで興奮することでしょう。
ところが配当金の扱いについて見ていくと、賭け式によっては減額されてしまうものもあるので、馬券を買っていて、この仕組みを知っている側としてはできれば「同着にはならないでほしい」という気持ちが強くなってしまうことは否めないでしょう。
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まとめ
本記事は同着について色々と解説しました。
同着についての扱いは、過去にはレースそのものが無効となったり、1着の馬同士で最終決戦をするといった対処がなされていましたが、現在は中央競馬・地方競馬ともに「写真判定」でも着順を決められないような決着となっている場合はそのまま同着として扱われます。
同着は各着順ごとに年間4回くらい発生していて、特に3着以内で同着が発生した場合は、賭け式によっては的中数が増えるので、その分ひとつの的中に対する配当金が少なくなるという弊害が発生するので、馬券を買っている側としてはレース自体は盛り上がるものの、できれば同着で決着はしないでほしいというのが本音でしょう。
G3以上の重賞レースでも過去1着G同着となったレースが11例あり、なかでも2010年優駿牝馬におけるアパパネとサンテミリオンの同着レースは伝説の名勝負のひとつとなっています。