競馬の基礎知識

牝馬三冠とは?対象レースと過去に達成した6頭の名牝を紹介!

牝馬三冠とは?対象レースと過去に達成した6頭の名牝を紹介!

三冠馬といえば強い競走馬の代名詞です。
シンボリルドルフ、シンザン、ディープインパクト、オルフェーヴルなど、三冠馬は競馬史に名を残す名馬ばかりです。

そして牡馬と同じように牝馬にも牝馬三冠が存在します。
本記事では牝馬三冠について該当レースやこれまでに牝馬三冠を達成した名牝たちについて解説していきます。

無料予想でも稼げる予想サイト

日刊競馬9バナー

無料予想の的中率が圧倒的に高い日刊競馬9!
毎日無料予想が見れるからチェックしておいた方がよい予想サイトの一つです。

おすすめポイント

  • 無料予想の的中率が高い
  • 無料で読めるコンテンツが充実
  • 無料登録で1万円分のポイントをもらえる
  • 有料予想の爆発力もすごい

有料予想も爆発力もあるし、毎月安定して稼げるのでオススメです!

日刊競馬9の無料予想をみる

牝馬三冠はすべての3歳牝馬が目標としている栄誉

牝馬三冠はすべての3歳牝馬が目標としている栄誉

牡馬、つまり雄の3歳馬にとって、「皐月賞」「日本ダービー」「菊花賞」のクラシック三冠は最大の目標です。これらのレースに勝てば間違いなく競走馬としての価値、更には種牡馬としての価値が飛躍的に上昇します。

それと同様に、牝馬三冠も全ての3歳か牝馬が最大の目標にしているレースであり、このレースに勝利する事が繁殖牝馬としての価値を大きく高める事に繋がります。

牝馬三冠の対象レース

牝馬三冠の対象レース

牝馬三冠の対象となるレースは春に開催される「桜花賞」「優駿牝馬」と、秋に実施される「秋華賞」の3レースです。

秋華賞が制定されたのは比較的最近ですが、桜花賞と優駿牝馬は歴史あるレースであるため、牝馬三冠というのを抜きにしてもこのレースに勝利するというのはその牝馬にとって輝かしい実績となります。

桜花賞

桜花賞は牝馬三冠の初戦となるレースです。
阪神競馬場で毎年4月第2週の日曜日に開催されていて、優勝賞金は2023年時点で1億4,000万円となります。

桜花賞はイギリスの「ギニー1000」というレースを模範として創設されたレースであり、最もスピードのある優秀な牝馬を選定するためのレースとして1939年4月9日に第1回目のレースが施行されています。
開催当初は1,800メートルでしたが、第7回から現在の1,600メートルへと短縮されました。

優駿牝馬

優駿牝馬は「オークス」という通称の方が一般的に使われているため知名度はこちらのほうが高いでしょう。
東京競馬場で毎年5月第3週日曜日に実施されており、優勝賞金は2023年時点で1億5,000万円です。

オークスは桜花賞と同様に、イギリスで当時から開催していた「オークスステークス」を模範に創設されました。
競馬のレースの中でも最も格式高いレースのひとつである「ダービーステークス」の創設者であるエドワード・スミス・スタンレーは樫の森、つまり「オークス」を所有していました。

そんなエドワードが結婚する際に記念のレースを創設しようという話になります。
その際にエドワード夫人から「3歳牝馬のレースにしてほしい」という希望が出たことから、その希望を取り入れたレースを実施することを決意、そのレースの名前を「オークスステークス」と名づけ、これがオークスの元となるレースとなりました。

距離は創設当初2,700メートルと牝馬のレースでありながら長距離だったのですが、1943年から現在の2,400メートルに変更され現在に至ります。

長距離から中距離に短縮されたとはいえ、牝馬限定のレースとしてはトップクラスの長距離レースになっているのでスピードはもちろんの事スタミナも無ければオークスに勝つことができません。
実はオークスは日本競馬史上初めてG1レースで1着同着が発生したレースとなっています。

秋華賞

秋華賞は牝馬三冠最後のレースとして1996年に創設された比較的新しいレースです。
それまでは「エリザベス女王杯」が牝馬三冠の最終レースだったのですが、エリザベス女王杯が古馬も出走できるレースに変更されたため、その代わりとして創設されました。

秋華賞は毎年10月第3週日曜日に京都競馬場にて実施されます。
ここ数年間は京都競馬場が工事中だったので、阪神競馬場で開催されていましたが、2023年3月末に京都競馬場がリニューアルオープンしたため、2023年からは再び京都競馬場での開催となります。
距離は創設当初よりずっと2,000メートルで、優勝賞金は2023年時点で1億1,000万円です。

牝馬三冠を達成した6頭の名牝

牝馬三冠を達成した6頭の名牝

牝馬三冠に該当するレースは距離も実施される競馬場もすべて違うため、3戦すべて勝利するのは至難の業です。
2023年時点で牝馬三冠を達成した競走馬はたった6頭しか居ません。
その6頭の名牝たちを簡単ではありますが1頭ずつ紹介していきます。

メジロラモーヌ

日本競馬史上初めて牝馬三冠を達成したのはメジロラモーヌです。
しかし小さい頃は脚に問題を抱えていて、牝馬三冠どころかほとんど期待されていなかったそうです。

しかし3歳になる頃にはその脚の不安も解消されていき、徐々に競走馬として優れた素質を見せるようになります。
調教の動きが良かったこともあり、デビュー戦は圧倒的1番人気に推されます。

すると2位に20馬身差をつける圧勝でデビュー戦を勝利、最終的に2歳時は重賞含めて4戦3勝という成績を記録、最優秀3歳牝馬に選出されました。
トライアルを挟んだ桜花賞本番、レース前はやや不機嫌な態度を見せるも最終的には2着に1馬身以上の差をつけて勝利、見事G1初勝利を手にしました。

その後、オークスが開催される東京競馬場で勝ててないということもあり、東京競馬場の重賞レースに出走して勝利、そしてオークスでは2位に2馬身以上の差をつけて完勝、牝馬二冠を達成して秋を迎えます。

いよいよ初の牝馬三冠がかかった「エリザベス女王杯」、1.3倍と圧倒的人気に推されてレースがスタートすると、メジロラモーヌは順調に走りましたが、ここで鞍上の河内騎手は3コーナーの坂を下ったところでスパートをかけます。

ゴールまではまだ800メートルもあり、これで勝てるのかと不安がるファンも多く居ました。
しかし流石に最後は足が鈍ったものの何とか凌ぎ切り、史上初めて牝馬三冠を達成したのでした。
当初より有馬記念で引退する事が決まっていて、有馬記念を最後に引退しています。

スティルインラブ

メジロラモーヌ以来実に17年ぶりに牝馬三冠を達成したスティルインラブは、新馬戦、第二戦と勝利するも続くチューリップ賞では2着に敗れます。

続く桜花賞ではアドマイヤグルーヴと人気を分け合う形になりましたが、2着に1馬身差をつけて見事に勝利、続くオークスでもアドマイヤグルーヴに次ぐ2番人気に甘んじましたが、同じく1馬身以上の差をつけて見事に二冠を達成します。

夏の休養を挟んで本番の秋華賞では前走アドマイヤグルーヴに負けているということもあり、またも2番人気となってしまいますが、このレースではアドマイヤグルーヴの猛追を交わし、牝馬三冠を達成しました。
しかしそれ以降は全く勝てずに4歳で引退しています。

アパパネ

アパパネは新馬戦では雨の影響もあって負けを喫してしまうものの、続く未勝利戦で勝利、次のレースではそれまでの記録を1秒更新するコースレコードで2勝め、3戦めの阪神ジュベナイルフィリーズではゲート入りを嫌う場面がありましたが最終直線で開いた内側を突いて見事にG1初勝利を手にしました。

トライアルレースを挟んでの桜花賞では、先行策を取って前で競馬をし、最後は半馬身差で凌ぎ切って勝利します。
続くオークスはファンの間では伝説と呼ばれるレースで、最終直線ではサンテミリオンとの壮絶な叩き合いとなってほぼ同時にゴールを駆け抜けます。

写真判定は実に12分以上を要しましたが優劣はつけられず、G1レース史上初めて、そして現時点において唯一の同着優勝となりました。
そして夏の休養を挟んでのトライアルレースでは24キロ増が祟ったのか敗北、少し不安を残しながら秋華賞を迎えることとなります。

しかし秋華賞では終始危なげない走りで勝利、ついに牝馬三冠を獲得したのでした。
アパパネはその後古馬になってからも活躍し、4歳にはヴィクトリアマイルを制しています。

ジェンティルドンナ

ジェンティルドンナは牝馬三冠だけではなく顕彰馬になるほどの活躍をした名牝中の名牝です。
お父さんはあのディープインパクトですが、間違いなくディープインパクトの代表産駒と言えるでしょう。

ところがジェンティルドンナの第一印象は「普通の馬」だったそうです。
しかし走らせてみると特に心肺機能が高い事が分かり、新馬戦前は「いつでも勝てる」と言われるほどのポテンシャルの高さを見せていました。

新馬戦は負けてしまうものの、2戦めは勝利、すると3歳初戦にいきなり混合戦である「シンザン記念」を選択します。
この判断は正しく、重賞初制覇を達成しましたが、チューリップ賞では体調不良もあり4着に敗れました。

その結果桜花賞では2番人気となりましたが、上がり最速の末脚で見事に勝利、続くオークスでは距離不安や乗り替わりなどの影響で3番人気になってしまいますが、これを5馬身差の圧勝二冠めに輝きます。

秋初戦を危なげなく勝った後、いよいよ三冠かかかった秋華賞本番、1.3倍という圧倒的な支持を受けてレースに臨むこととなりました。
ところが、このレースでは追走に手こずって3コーナーになってからもなかなか順位を上げる事ができずピンチに陥ります。

それでも最後はライバルであるヴィルシーナとの壮絶な叩き合いの末僅かに先行し、見事に三冠馬となったのでした。
その後ジャパンカップ連覇、有馬記念制覇など牝馬の枠を超えた活躍を見せ、2016年に史上32頭めの顕彰馬に選出される事となります。

アーモンドアイ

競馬をあまり知らなくてもアーモンドアイの名前を知っている人は多いのではないでしょうか。
牝馬だけではなく、日本競馬史上唯一九冠という偉業を達成した名馬中の名馬です。

アーモンドアイはデビュー前から超優等生であり、将来を期待されていました。
デビュー戦では敗北を喫してしまうものの、未勝利戦では危なげなく勝利、続いてジェンティルドンナと同じくシンザン記念に出走するとここも勝ち、重賞初制覇を達成します。

そして迎えた桜花賞にはここまで4戦全勝のラッキーライラックが出走していたため2番人気となります。
最終コーナー前で先頭とは8馬身あったにも関わらず、そこから驚異的な末脚を発揮、2位に1馬身以上の差をつけてあっさりと一冠目を手にしました。

オークスでも危なげないレースで2位に2馬身差をつけてレースレコードに次ぐタイムで完勝、秋は秋華賞へと直行します。
秋華賞では1.3倍の圧倒的人気、2番人気は7倍以上と大きな差が開く事となりました。

レースでは最終コーナー手前で桜花賞以上となる10馬身近くの差があったのですが、「他の馬が止まって見える」と評される異次元の末脚を見せて2着に1馬身半の差をつけて入線、全く危なげなく三冠を手にしたのです。

その後もジャパンカップ・天皇賞秋連覇など数々のタイトルを獲得、顕彰馬に晴れて選出された事がつい先日発表され、大きな話題となりました。

デアリングタクト

2023年6月時点で最後の牝馬三冠を達成したのがデアリングタクトです。
生まれたばかりの頃は買い手がつかないほどパッとしない馬体だったのですが、みるみる成長、調教も一生懸命励む事から、将来を期待されていました。

デビューからの2戦を勝つと、重賞を挟まずに桜花賞へと直行します。
この日のレースは重馬場であり、最後の切れ味を武器としているデアリングタクトには明らかに悪条件でしたが、それをものもとしない末脚を見せ、2位に1馬身以上の差をつけて勝利、デビュー3戦めで早くもG1ホースとなりました。

次のレースもオークスへと直行、圧倒的1番人気に推されるとそれに応えて危なげない走りを見せ、アーモンドアイ以来の牝馬二冠を達成します。

秋もオークスと同じように秋華賞に直行、少し前にコントレイルが無敗でクラシック三冠を達成した事もあって、史上初の牡馬・牝馬三冠達成に期待がかかっていました。
デアリングタクトは全く問題ない仕上がりであり、1.4倍と圧倒的1番人気でレースに臨む事となります。

ところがレース前に今まで以上に興奮した結果、スタートで1馬身ほど遅れをとってしまうという大ピンチに陥りました。
しかしレースではその遅れを物ともせず、最終直線では他の馬とは違う伸びを見せて結局2位に1馬身以上の差をつけて勝利、デビュー5戦目にして史上初、無敗での牝馬三冠を達成しました。

しかしそれ以降は右前肢繋靱帯炎を発症し、苦難の道を歩むことになります。
2023年6月時点で未だ現役であり、多くのファンが復活勝利を願っています。

2023年牝馬三冠が誕生するかも⁉

実は2023年、デアリングタクト以来の牝馬三冠誕生の可能性がかなり高くなっており、競馬ファンがとても注目しています。
牝馬三冠を達成する可能性が高いとされている競走馬の名前は「リバティアイランド」です。

リバティアイランドはデビュー戦を上がり3ハロン31.4秒という異次元の末脚で勝利し、鮮烈なデビューを飾りました。
ところが続くアルテミスステークスでは抜け出せずに2着に終わります。

しかし3戦目の阪神ジュベナイルフィリーズでは3戦連続の1番人気に見事に応えて圧勝、G1レース初勝利を達成すると、続く桜花賞では4コーナー手前でほぼ最高峰に位置していたにもかかわらず、そこから別格の末脚を披露して前の15頭をごぼう抜き、最後は余力を残した走りで力の差を見せつける勝利を挙げました。

そして次の優駿牝馬では更に格の違いを見せつけるレースをします。
このレースでは前から6番手という好位につけ、直線で前に追いつくとあっさりと先頭に立ち、最終的には2位の馬に6馬身差をつけるという独走状態で勝利しました。

リバティアイランドは後方からの切れ味ある末脚で勝つこともできればオークスのように前につけてスタミナ勝負で勝つこともできるなど、正直今のところ穴が見当たりません。

秋華賞は距離などもオークスほど条件が厳しくないので、三冠はケガなどが無い限りほぼ間違いないだろうというのが大方の見解になっています。

無料予想でも稼げる予想サイト

日刊競馬9バナー

無料予想の的中率が圧倒的に高い日刊競馬9!
毎日無料予想が見れるからチェックしておいた方がよい予想サイトの一つです。

おすすめポイント

  • 無料予想の的中率が高い
  • 無料で読めるコンテンツが充実
  • 無料登録で1万円分のポイントをもらえる
  • 有料予想の爆発力もすごい

有料予想も爆発力もあるし、毎月安定して稼げるのでオススメです!

日刊競馬9の無料予想をみる

まとめ

牝馬三冠とは、桜花賞、優駿牝馬、秋華賞を1頭の牝馬が全て勝利する事を指します。
本記事ではこの偉業を達成した名牝たちを紹介しましたが、牝馬三冠を達成した後も大活躍を全ての馬がしたのかというと決してそうではなく、中には全く勝てなくなってしまう牝馬も存在します。

3歳というのは馬によって成長度合いが大きく異なるので、早熟であれば他の馬が成長する前にピークに達するので3歳のレース、つまり牝馬三冠は達成しやすいですが、その後は苦しいレースになってしまう事が多いです。

とはいえ3つのG1レースを制するというのは並の牝馬には出来ない事であり、やはり牝馬三冠というのは今も昔も優れた牝馬の代名詞となっているのです。

  • この記事を書いた人

中森

競馬歴22年の中森です。 競馬だけで生活しています。 独自のリサーチと情報収集力で競馬予想サイトの真偽を見極めるコラムを執筆しております。
競馬予想に役立つような情報を発信中。

-競馬の基礎知識