よく競馬で「この馬の期待値は高い」とか「期待値が上がりましたね」というフレーズが聞かれますが、この「期待値」とは一体どういう意味なのでしょうか?
「期待値」とは読んで字のごとく「どれだけ馬券が儲かるかという可能性を表す数値」という感じで捉えておけば大丈夫です。
要は競馬で的中させたいのであれば、倍率の高い馬を買えばいいのですが、倍率が高いからといって勝つとは限りませんし、人気馬はオッズが低くなるため、むしろ負ける公算のほうが大きいかもしれません。
なので「期待値」というのは、あくまで確率論に過ぎず、その数値を計算して、どの馬が勝ちそうか?ということを予想するために使用する「道具」に過ぎないのです。
ではその数値を、いったいどうやって計算するのか?
またその計算した数値をどのように使うのか?具体例を使ってご説明していきます。
最後までどうかお付き合いください。
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Contents
「期待値」の計算方法について
「期待値」の計算方法についてご説明します。
「期待値」の計算式
これが「期待値」の計算方法ですが、じゃあ的中率(好走率)っていったい何でしょうか?
具体的には、その馬が好走する=レースに勝つ確率(要は勝率)を意味します。
しかしその馬の勝率と言われても、実際の勝率など分かるわけもありませんし、どう調べたらいいのか迷ってしまいますよね。
参考までに、中央競馬における1番人気から18番人気までの馬の、勝率・連対率・複勝率のデータを例示しておきます。
だいたい例年、ほぼ同じ確率で展開されているそうですので、このデータを使って計算してみるといいでしょう。
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1番人気 | 32.8% | 51.4% | 63.8% |
2番人気 | 19.0% | 38.2% | 52.7% |
3番人気 | 13.3% | 29.2% | 42.6% |
4番人気 | 9.2% | 20.0% | 32.0% |
5番人気 | 7.5% | 16.1% | 26.9% |
6番人気 | 5.5% | 12.6% | 21.1% |
7番人気 | 3.8% | 9.3% | 16.3% |
8番人気 | 3.1% | 7.5% | 13.5% |
9番人気 | 2.2% | 5.7% | 10.3% |
10番人気 | 1.2% | 3.8% | 8.0% |
11番人気 | 1.3% | 3.2% | 6.0% |
12番人気 | 0.9% | 1.8% | 4.2% |
13番人気 | 0.7% | 1.8% | 3.2% |
14番人気 | 0.0% | 0.7% | 1.8% |
15番人気 | 0.2% | 1.0% | 1.4% |
16番人気 | 0.1% | 0.3% | 1.3% |
17番人気 | 0.0% | 0.3% | 0.6% |
18番人気 | 0.0% | 0.3% | 0.7% |
この表を基に、過去に行われたレースを具体例にして、ご説明しましょう。
ここでは1番人気の馬に注目してみます。
・1993(平成5)年 東京優駿(日本ダービー)
- ウイニングチケット 単勝 3.6 倍
- 勝率(0.328) ✕ 3.6 = 1.1808
・2003(平成15)年 有馬記念
- シンボリクリスエス 単勝 2.6 倍
- 勝率(0.328) ✕ 2.6 = 0.8528
・2020(令和2)年 菊花賞
- コントレイル 単勝 1.1 倍
- 勝率(0.328) ✕ 1.1 = 0.3608
上記の表で示された1番人気の勝率に、各レースにおける馬の倍率を掛けると、このような数値が出てきましたが、これはいったい何を示すのでしょうか?
一般に「期待値」1は、回収率でいうところの100%を意味しており、1より大きい数値を表す場合にはじめて儲けが出るとされています。
要は期待値1.01以上になってはじめて儲けがあったという計算になり、1未満の場合は逆に損になっていると覚えておきましょう。
さてこの式に則って計算した結果を見ていくと、儲けが出ていたのは1993年のウイニングチケットのみであり、もう少しでシンボリクリスエスに儲けが出た程度でした。
反対にコントレイルの場合は儲けどころの話ではありませんでしたが、倍率を見ても分かるように、当時はガチガチの本命馬であって、この馬で間違いないと絶対視されていました。
それを考えると、儲けが出そうもないのは当たり前であって、改めて倍率1倍台の馬の人気の図抜けた高さが感じられます。
「期待値」を使った勝ち馬の探し方について
この「期待値」が高い馬を見つけ出すこと自体が、競馬で儲けるための第一歩です。
ではこの「期待値」を使って勝ち馬を探す場合、どのような馬に着目すれば良いか?
儲けを出したいと考えるなら、倍率の高い馬を狙うのが一番ですが、そうした馬はたいてい上位に来るような成績は残していませんし、実際に入着があるかどうかもわかりません。
反対に人気のある倍率の低い馬にしても、人気があるから必ず勝つという話ではなくて、1番人気の馬の勝率が32.8%ということは、逆に7割近くは負ける公算ということです。
なので一概に断じることはできませんが、あくまでも「期待」という観点で見ていくということをご了承いただいて、話を進めていきます。
実力の割に倍率が高い馬
実力はあるのに、なぜか倍率が高い=評価が低いという馬がいますが、こうした馬こそ狙い目として非常に美味しい存在であるということを強調したいです。
実例を挙げますと、2022(令和4)年のアルゼンチン共和国杯。
勝ったのは6番人気のブレークアップで、単勝は17.7倍ついています。
「期待値」を計算すると、以下のように儲けが出るとされている期待値1.01にかなり近づいていて、狙い目としては非常に美味しい存在であったことが分かります。
(6番人気の勝率)0.055 ✕ (倍率)17.7 = 0.9735
アルゼンチン共和国杯はハンデ戦であり、同馬のハンデは54.0kgでしたが、これは1番人気のテーオーロイヤル(57.5kg)と3.5kg違いながら、他馬とは遜色ないハンデでした。
特に同馬と同じハンデ54.0kgで出走した馬が6頭おり、これは全出走馬18頭中3分の1を占めていて、同馬が特別ハンデで恵まれていたわけではないことを示しています。
また同馬の成績を見ても、芝2400m以上では<1,2,2,0>と複勝率100%であり、重賞挑戦2回目という点を割り引いても、この倍率は高いかなと感じました。
実際にブレークアップはアルゼンチン共和国杯を勝ったあと、有馬記念では16着と完敗したものの、年が明けた3月の阪神大賞典では勝ち馬と0.3差の3着に好走しています。
やはり実力が高かったということを証明しており、オッズとはかけ離れた力の持ち主であったことが分かった事例でした。
血統的に見直しができる馬
前走は苦手な重馬場に脚を取られて競走にならなかったという馬もいれば、血統的に不向きなマイル戦だったのでついていけなかったという馬もいます。
言い換えれば、条件さえ変われば、血統的に見直せて買えるということです。
一例として、1990(平成2)年エリザベス女王杯優勝馬のキョウエイタップの話を。
春はオークストライアル(サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別)を勝つも、オークスはエイシンサニーに1秒差の6着に敗れ、夏の休養を挟み、秋はクイーンステークスから始動。
しかし折からの雨で苦手な不良馬場になってしまい6着、次走の牝馬東京タイムズ杯(現在の府中牝馬ステークス)では、忙しいマイル戦に戸惑って、1.2秒差の9着に惨敗しました。
この2戦で著しく評価を下げて、3走目となったエリザベス女王杯では、単勝13.6倍の8番人気に甘んじることになります。
ところが、1000m59秒8、1200m1分12秒4と当時としては速いペースでレースが進み、4角を回る手前で先行馬がみなズルズル後退することに。
するとそれを尻目に、後方馬群に待機していたキョウエイタップは、インコースに滑り込んで直線で一気に加速し、前にいる馬をゴボウ抜きにして、そのまま1着。
当時まだ22歳の若武者だった横山典弘騎手が、初めてG1を制したときの騎乗馬であり、嬉しさのあまりゴール手前でガッツポーズをして、裁定委員に叱責されたことでも有名ですね。
この馬は父親が、イギリス2000ギニー(1600m)を勝ったタップオンウッドというマイル馬ですが、母の父がアラナスというバリバリのステイヤーで3000m級レースの勝者。
父親は栗毛馬でしたが、キョウエイタップ自身は鹿毛馬で、しかも胴長とステイヤー体型でしたから、まさに母の父アラナスの影響が色濃く出ていると言えるでしょう。
タップオンウッド 栗毛 1976年 アイルランド産 |
Sallust 栗毛 | Pall Mall 栗毛 |
Bandarilla 栗毛 | ||
Cat o'Mountaine 栗毛 | Ragusa 鹿毛 | |
Marie Elizabeth 栗毛 | ||
キョウエイレッド 鹿毛 1977年 静内産 |
アラナス 鹿毛 | Right Royal 鹿毛 |
Arbencia 鹿毛 | ||
ミスマンジュサン 鹿毛 | ヴェンチア 黒鹿毛 | |
ミスハワイ 黒鹿毛 |
ちなみにエリザベス女王杯におけるキョウエイタップの単勝は、8番人気の13.6倍でした。
(8番人気の勝率)0.031 ✕ (倍率)13.6 = 0.4216
期待値としては低いのですが、同馬の芝2000m以上の牝馬限定戦における成績は、6戦3勝と勝率5割を記録しており、こういう馬にも注意しておきたいですね。
前走との比較で逆に買えそうな馬
前走は人気になりながら凡走して、今度は逆に人気を落としたという馬も狙いたいですね。
特に上位人気に入った馬が、凡走後の次のレースに出てくると、必ずと言っていいほど人気を落とし、その度合いが大きければ大きいほど、配当的に旨味が出てきます。
ここでは1992(平成4)の優駿牝馬(オークス)で2着に激走した、サンエイサンキューの話を取り上げます。
3歳(現在の2歳)時には、函館3歳ステークスおよび阪神3歳牝馬ステークスで2着に入り、堅実な脚を披露していた同馬は、牝馬クラシックでの活躍が確実視されていました。
しかし2月のクイーンカップを勝った後、牡馬相手の弥生賞(6着)は荷が重かったにしても、桜花賞では2番人気に支持されながら1.1秒差の7着に惨敗。
関東馬の同馬にとって、人気になって注目を浴びたことが、むしろ関西馬の各陣営に警戒されて、身動きが取れなかったとも言えるでしょう。
1か月後のオークスでは、これまでの実績にそぐわぬ6番人気まで落としていましたが、これで逆に開き直ってレースがとれたようでした。
注目が薄くなって気楽に乗れたことが功を奏したのか2着に入り、馬連103.6倍の万馬券に。
血統的にも父ダイナサンキュー(栗毛。デイリー杯3歳ステークス1400mの勝ち馬)よりも母の父シーホーク(芦毛)の影響が強いと考えられ、事実同馬は栗毛でなく芦毛に出ています。
それを思うと2400mのオークスで好走したのも分かりますし、その後同馬は芝2000m以上のレースに立て続けに出走し、1着→8着→1着→2着→5着と結果を出しています。
実はこの馬、忙しいマイル戦向きの馬ではなく、2000m以上のレースで真価を発揮するタイプの馬かもしれませんね。
ダイナサンキュー 栗毛 1984年 早来産 |
ノーザンテースト 栗毛 | Northern Dancer 鹿毛 |
Lady Victoria 黒鹿毛 | ||
メルシーダイナ 栗毛 | Bold and Able 栗毛 | |
スイートターフ 栗毛 | ||
グロリーサクラ 芦毛 1984年 浦河産 |
シーホーク 芦毛 | Herbager 鹿毛 |
Sea Nymph 芦毛 | ||
ジァガーサクラ 芦毛 | ラフィンゴラ 芦毛 | |
ミスハワイ 栗毛 |
ちなみにこのオークスですが、上位人気馬の期待値を計算すると以下のようになっていました。
上位人気馬の期待値
- ニシノフラワー(7着)3.0倍 ✕ 0.328 = 0.984
- キョウワホウセキ(3着)3.2倍 ✕ 0.19 = 0.608
- タイコサージュ(11着)13.3倍 ✕ 0.133 = 1.7689
- アドラーブル(1着)15.1倍 ✕ 0.092 = 1.3892
- ラックムゲン(9着)16.7倍 ✕ 0.075 = 1.2525
- サンエイサンキュー(2着)17.4倍 ✕ 0.055 = 0.957
実際にオークスを勝ったアドラーブルが期待値1.3892で人気馬中第2位でした。
元々人気のニシノフラワーやキョウワホウセキだと期待値が1にも満たないので、穴を狙っても面白いレースだったかもしれません。
実際に1番人気が消えて波乱馬券となってますから、その思いは強くなりますね。
「期待値」を使った馬券の買い方について
競馬は馬という生き物が競うものである以上、「期待値」が高い馬=勝ちそう、低い馬=負けそう、と一概に割り切れるものでもありません。
ならばこの「期待値」を活用して、どのように馬券を買えばいいでしょうか?
狙うならば「期待値も高くて、かつ倍率も高い馬」なのですが、そうなると実力がありながらあまり注目されず、人気の盲点になっている馬、ということになるでしょう。
先程挙げたキョウエイタップやサンエイサンキューは、まさにそうした馬の典型ですし、そうした馬は各レースの中で最低1頭はいるはずです。
したがってレース検討をする際には、出走する各馬の戦績とか人気などをよく見ておき、その馬がどういう状況に置かれているかを考えておくことが必要でしょう。
あの馬は実力高いのに前回負けていて人気が落ちたら美味しそうだとか、あの馬は前回泥んこ馬場で戦って大敗したが、今度は天気も回復してパンパン馬場だから大丈夫とか…。
そうして考えていくと、狙える馬が絞れてきます。
そして狙う馬が絞れて、かつ人気が落ちていたら、3着までに入れば的中の複勝馬券でも好配当が狙えるので、複勝で資金を厚めに張って勝負しましょう!
1着に入らなければ的中対象にならない単勝や連勝単式馬券だと、やや不安定な所があるので、安定して収益を取りに行くためにも、複勝や連勝複式馬券がおすすめです。
あとは、これも3着以内に入れば的中対象となる3連複で、高配当を狙ってみるのも一つの作戦ですので、資金に余裕があれば一度お試しを。
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まとめ
以上「競馬における「期待値」の活用法を探る」と題してご紹介してきました。
今回の記事の内容をまとめると、以下のとおりです。
まとめ
- 「期待値」とは、その馬でどのくらい儲かるかを測る指標に過ぎない。
- 「期待値」を計算した上で、過小評価された馬や、血統、前走内容から見直せる馬を買う。
- そうした馬の中から、人気の盲点になっている馬が出てくる!その馬こそを狙え!
- 安定した収益を狙うなら複勝で穴っぽい存在を狙い、資金を厚めに張って儲けを取れ!
- レース検討の際は、出走各馬の置かれている状況をよく見て、研究しておくこと。
いまは鬼籍に入られた競馬評論家・清水成駿氏の名言「競馬は、走らせる側の論理で考えよ」まさにこの言葉を思い起こしました。
ただ闇雲に出走表を見たところで、馬券が当たるわけがありません。
この「期待値」を使って、出走する各馬の状況を把握することはもちろん大事ですが、同時になぜこの馬が出てきたのか、どこを狙っているのかも知っておきたいところですね。
指標をうまく使いこなして、高配当馬券を的中できるようにしていきましょう!