競艇選手の年収は平均1,700万円といわれています。
もちろんこれは全選手の平均年収であるため、これよりも低い選手も沢山いますが、それでも最も人数が多いB1級の選手でおよそ800万円ほどなので、私たち一般サラリーマンに比べれば遥かに高給といえるでしょう。
理由は色々あれど、現在レーサーとして働いている競艇選手は競艇に憧れて競艇選手を目指し、見事夢をかなえた人たちばかりです。
自分のやりたい仕事ができて一般サラリーマンよりもはるかに高い給料をもらえる、文章だけを見ると競艇選手はとても恵まれた職業のように思えます。
しかし現実はそう甘いものではなく、競艇選手になるまでも大変ですが、競艇選手になってからはそれ以上に過酷なのです。
本記事では競艇選手という職業がいかに過酷かを詳しく解説していきます。
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目次
競艇選手は条件さえ満たせば誰でもなれるが非常に狭き門
競艇選手になる際に学歴は一切問いません。
もちろんごくごく一般的な読み書きや計算能力は必要になりますが、極端な話、中卒の人でも競艇選手になる事はできます。
ただし身体的な条件がいくつかあるため、その条件はクリアしておかなければなりません。
競艇選手になるための唯一のルートとは?
競艇選手には誰でもなれますが、それはあくまでも「競艇選手になるための資格がある」というだけです。
現実問題、競艇選手になるためのルートはたったひとつしかありません。
競艇学校に入学して研修を終え、卒業試験に合格して競艇選手の資格を得る、これが現時点で競艇選手になるための唯一無二のルートとなっています。
実は競艇選手になるための試験は競艇学校に入学しなくても受けることができ、合格すれば資格を得られますが、競艇選手の試験は国家試験であり、独学で合格できるような甘いものではありません。
そもそも競艇学校に入学すること自体が非常に難しく、時期によっては定員40名に1,000名の応募者が集まることもあります。
現在活躍している強制選手も競艇学校に入るまでは苦労した人たちもたくさん居て、中には試験に3回落ちて4回目でやっと合格したという選手も何人かいます。
競艇養成学校に入学するための条件
競艇学校に入学するための条件とは、年齢は15歳以上30歳未満で、学力は先ほど少し触れた通り中学校卒業程度の学力があれば問題ありません。
少々厳しいのが身長体重の条件で、身長172センチメートル以下・体重は男子47〜55キログラム・女子42〜50キログラムとなっています。
また、視力は裸眼で両目0.8以上が必須です。
競艇選手になるには競艇学校に入学しなければならないので、競艇学校に入学するための条件はそのまま強制選手になるための条件と言い換えてもよいでしょう。
競艇は選手になってからも非常に過酷な現実が待っている
競争率数十倍の厳しい難関を突破して競艇学校に入学し、厳しい管理のもと1年間競艇についてみっちりと学び、試験に合格することでやっと競艇選手の免許を取得することができます。
しかし、ここまではほんの序の口で、競艇選手になってからが本当の厳しい戦いの始まりです。
競艇選手という職業が厳しいとされる理由を本項目ではいくつか紹介していきます。
サラリーマンのような基本給はゼロ
私たちサラリーマンには「基本給」があり、どれだけ仕事で大きなミスを犯してしまっても、病気やケガなどで1か月間休んでしまっても、会社が雇用している限りは就業規則に則った給料を支払わなければなりません。
ところが、競艇選手には競艇選手として在籍しているだけで支払われる「基本給」というものは一切ありません。
最低限レースに出走しなければ競艇選手は一銭も収入を得ることができない職業なのです。
事実反則行為などで数か月レースに出られなくなってしまった下位クラスの選手のなかには当面の生活費を稼ぐために日雇いのアルバイトなどに勤しむケースもあります。
レースに出走しさえすれば「出走手当」など各種手当をもらうことができますが、競艇選手の収入のメインとなるのはやはりレースの「賞金」です。
最高峰のレースであるSGレースに優勝すると1,000万円以上の賞金を受け取ることができます。
非常に厳しい一方で夢のある職業だといえるでしょう。
死と隣り合わせの危険な職業
そして、何より競艇は死と隣り合わせの危険な職業です。
レース中に転覆するシーンをたまに見かけますが、「水面だから転覆して叩きつけられても大して痛くないのでは?」と思ってしまうかもしれません。
しかしそれは大きな間違いで、時速60キロ以上で走行しているボートから落ち、水面に打ち付けられるとコンクリートに叩きつけられた時と同じくらいの衝撃を受けます。
それ以上に危険なのが水面に落ちてからです。
水面に落ちた後、後続の艇が避けきれずに突っ込んできてしまうと人間の体などひとたまりもありません。
さらにボートの後方にはむき出しのプロペラがあり、このプロペラは毎分数千回転という速度で回転しています。
少しでも体が触れようものなら取り返しのつかない事態になってしまうでしょう。
今でも数年に一回、悲惨な死亡事故が発生してしまっているのが現状です。
負け続けると強制的に引退させられることも
あまり知られていないことですが、競艇選手は免許を取得すれば半永久的に競艇選手という職業が保障されているわけではありません。
競艇選手は成績毎にクラス分けされていて、一番上がA1級、一番下位選手がB2級です。
B2級は怪我などが理由で出走回数が足りていない選手が降格してこのクラスになってしまうこともありますが、基本的に他の選手と比較して著しく勝率が低いクラスです。
競艇のクラスは「前期」「後期」と半年ごとに更新されるシステムとなっています。
B2級でもそれなりの順位を維持していれば問題ありませんが、あまりに最下位ばかりが続く選手の場合、運営側から事実上の「引退勧告」を告げられることがあるのです。
引退勧告を受ける条件とは?
運営側が「引退勧告」を選手に告げる条件というのは細かく定められています。
引退勧告は4期通算、つまり2年間一定以下の水準の成績だった場合に選手に告げられることとなっています。
さらに、以下の条件のうち、いずれかの項目をひとつでも満たしてしまっていると運営側から引退勧告を受け、選手は厳しい判断を迫られることになります。
- 勝率3.8未満(競艇選手となって33年経過した選手は勝率4.8未満)
- 事故率0.7以上
- 出走回数60回未満
このうち、出走回数に関してはそこまで厳しい条件ではないと思ってしまいがちなのですが、実は競艇選手は成績が良ければ良いほどさまざまな競艇場から斡旋を受けることができます。
逆に成績が悪いとどこからも声がかからないのでレースに出たくても出走できない、ということになってしまうので、成績が芳しくない選手にとって出走回数60回未満というのはかなり厳しい条件となっています。
何故引退勧告制度を設けているのか
一生懸命レースで戦っている競艇選手に対して引退勧告を告げるというのはあまりにも厳しすぎると私たちは思ってしまうでしょう。
しかし引退勧告制度を設けているのにはちゃんとした理由があります。
競艇では毎年新人選手が誕生し、競艇選手としてデビューします。
もちろんその裏では引退する選手もいるのですが、必ずしも新人選手と同数の引退選手が出てくるというわけではありません。
もし引退勧告制度が無ければ競艇選手の人数は増えていく一方であり、いずれは飽和状態となってしまうでしょう。
そうなるとレースの質が落ちてしまうことにも繋がりかねません。
競艇のレースの質を維持するという意味で、引退勧告はどうしても必要な制度となっているのです。
2022年前期に引退した選手たち
2022年前期も様々な理由で引退を決断した選手がいます。
本項目では2022年前期に引退した選手たちを簡単に紹介していきます。
飯田佳江(いいだ よしえ)選手
(引用元:https://bpky.co.jp/news/1937/)
飯田選手は2005年にデビュー、2021年12月をもって17年間続けてきた競艇選手としての人生に幕を下ろすことを決断しました。
最終レースはイン逃げを決め、勝利を飾っています。
引退後は「ボートピアやわた」で予想の仕事をされているそうです。
岡悠平(おか ゆうへい)選手
(引用元:https://www.heiwajima.gr.jp/asp/heiwajima/03profile/racer.asp?touban=4807)
選手生活は約7年半でしたが、思うような成績が残せないまま引退することとなりました。
引退後はTwitterやYouTubeなどを使って競艇選手しか知りえない競艇の裏側について発信しています。
前川竜次(まえかわ りゅうじ)選手
(引用元:https://twitter.com/boatracetoda/status/837271001083752449)
前川選手は40年近く競艇選手として活躍、2016年には通算1,500勝も達成しました。
ラストレースではイン逃げを決め、引退を勝利で飾っています。
小林晋(こばやし しん)選手
(引用元:https://www.heiwajima.gr.jp/asp/heiwajima/sp/03profile/racer.asp?touban=4026&type=NEXT)
小林選手は選手成績が悪いなどという理由で引退したわけではありません。
2022年1月12日のレース中に転覆、その後後続の艇が避けきれずに小林選手に激突、すぐに病院に運ばれて懸命の治療が施されましたが、その甲斐なく帰らぬ人となってしまいました。
新年早々のこの痛ましい事故は競艇界に大きな衝撃を与えたため、記憶に鮮明に残っている人も多いことでしょう。
藤井理(ふじい さとる)選手
(引用元:https://sv-se.facebook.com/boatrace.tokuyama/photos/a.160571237411319/1360040540797710/?type=3)
藤井選手は2016年後期に一度A2級に昇格しましたが、その後の成績は芳しくなく、A級クラスに昇格したのはこの時のみでした。
2021年12月19日のレースをもって引退、その後の斡旋もすべて削除しています。
鈴木慶太(すずき けいた)選手
(引用元:http://www.boatrace-hamanako.jp/sp/index.php?page=shibu-photo&y=2021&page_no=4)
鈴木選手は2019年にデビューしたのですが、2022年2月13日のレースをもって突如引退しました。
先ほど紹介した4期通算の条件にもまったく引っかかっていないため、この突然の引退劇に驚いた競艇ファンも多かったことでしょう。
鈴木選手の引退理由は「とある番組のオーディションに出るため」で、この番組は起業家になる事を目指す人たちが自分の目標や夢をプレゼンし、番組側に認められれば企業資金を融資してもらえるという内容です。
最終選考に選ばれるかどうかは分かりませんが、鈴木選手がどのような目標を持って応募したのかは非常に気になるところです。
まとめ
競艇選手の年収は平均約1,600万円、もっとも在籍人数が多いB1級でも平均800万円と、一般サラリーマンとくらべるとかなりの高給です。
しかし競艇選手は選手になることも、なってからも非常に厳しい世界だからこそ、これだけ高い収入となっています。
競艇選手になるには倍率数十倍の狭き門を突破し、完全に管理された中で1年間学ばなければなりません。
そして競艇選手になってからも基本給は一切存在しないので、レースに出走して勝つことが必然的に求められます。
更に一定以下の勝率だったり、事故が多かったり、出走数が足りない選手は運営側から「引退勧告」を告げられ、半ば強制的に引退することとなってしまうのです。
何より競艇選手は死と隣り合わせの職業である、ということを忘れてはいけません。
これだけ厳しい条件のなかで日々熱いレースを私たちに見せてくれているということが分かれば、選手に野次を飛ばそうという気にはならないでしょう。