競艇の複勝とは？稼ぐためのコツやおすすめのレースを紹介

競艇には様々な種類の舟券があり、競艇の知識やレースによって使い分ける事で的中率を高める事ができます。　本記事では「複勝」について特徴や稼ぐためのコツ、おすすめのレースなどを解説していきます。

競艇における複勝とは？

複勝とは、「1着か2着に入るであろう番号を選択し、レース結果が予想通りであれば的中となる」舟券です。
例えば複勝で3号艇を選んだ場合、そのレースで3号艇が1着、2着、のどちらかに入れば的中となり、オッズに応じた配当金を得る事ができます。

的中率が高いため初心者に最もおすすめできる舟券

競艇の複勝は的中率が3分の1となっています。
ここまで高い的中率の舟券は他には存在しません。
したがって複勝は競艇の舟券を初めて買うという人にとって最も適した舟券です。

はっきり言って複勝で稼ぐのは非常に難しい

複勝が非常に当てやすい舟券である事は理解してもらえたと思います。
3分の1で当たるという事は「じゃんけん」と全く同じ確率なので、予想が全然出来ない人であっても、思いつきの番号で複勝を買って当てる事も充分可能でしょう。

これだけ当たりやすい複勝ならば誰でも稼げるだろうと思ってしまうかもしれませんが、結論から言うと複勝は稼ぐ事が非常に難しい舟券のひとつです。
何故稼ぐ事が難しいのか、その理由を本項目では解説します。

平均配当が非常に低い

複勝が稼ぎにくい最大の理由が配当金の低さです。複勝の平均配当は200円と言われていますが、この金額は全てのレースの配当金の平均値です。

その中には3連単数十万円クラスの大荒れレースも含まれているため、実際によく見かけるオッズよりも高い金額となっています。
実際は2倍になる事すらまれで、2倍未満の配当しかつかないと思っておいた方が良いでしょう。

1度不的中になると利益がほぼ無くなる

複勝は確かに3分の1の確率で当たるのですが、それは逆に言い換えれば3分の2の確率で外れてしまうという事になります。
もちろん真面目に予想すれば当たる確率を上げる事は出来ますが、それでも100パーセントには出来ません。

そして万が一不的中となった場合、ほぼ利益を失う事になってしまいます。
もし的中した複勝の配当が2倍未満だった場合、同じ金額で再度複勝を購入して不的中となった場合は利益が無くなってしまうどころかマイナス収支になるのです。

売上げが非常に低い

競艇の賭け式の中で舟券の売り上げが最も多いのは3連単です。
その比率は90パーセント以上であり、3連単以外の舟券の売り上げを全て足しても3連単の売り上げの足元にも及びません。
そして複勝の売り上げはその3連単以外の舟券の中でも最下位といっても良いくらい低いです。

そのため、ひとつの買い目に大きなお金を賭けると、途端にその買い目の売り上げだけが複勝の中でナンバーワンとなり、オッズが一気に低くなってしまいます。
したがって低いオッズでも大金を投じれば稼げるといった考えは通用しないのです。

複勝の配当が実際のレースでいくらになっているのかを検証

複勝の配当がどれくらいの金額になっているのか、2023年3月20日に平和島競艇場で実施された「ボートレースクラシック」で検証してみる事にしました。

今回の結果だけを見ると200円以上の配当もそこそこ出ていますが、200円以上の配当が出ているレースというのはその多くが万舟券となっている、「荒れたレース」です。

1号艇が1着となった5，6，7，8，11，12レースはすべて2倍以下のオッズとなっています。
やはり的中させやすいレースで複勝を購入するとほとんど利益が出ないということが検証結果からも明らかになりました。

複勝で稼ぐためのコツ

複勝はどうやっても稼げないようになっているので、稼ぐために買う舟券ではありませんが、あえて複勝で稼ぐのであればどのような事に気をつければ良いのでしょうか。

買い目は1点勝負

基本的に2倍以上の配当は期待できない訳ですから、舟券を購入する際に2点以上購入すると舟券代が配当金を上回るため、的中したのにも関わらずトータルではマイナスになるという残念な結果になってしまいます。
上記の理由から、複勝は必然的に1点買いで勝負していく事になります。

購入金額は1,000円以内

先の項目でひとつの買い目に大金を支払うとオッズに影響してしまうと解説しました。
したがって購入する際は購入金額の上限を自分の中で設定しなければなりません。

1点あたりどれくらいの金額ならば大丈夫かは、レースの注目度などによって大きく変わってくるので正確な金額を算出する事はほぼ不可能ですが、1,000円以内に留めておけばオッズが変動するような事はないでしょう。

1号艇1着は狙ってはいけないが大穴は狙うべきではない

上記の検証結果からも1号艇が1着となるであろうレースで複勝を買うべきではありません。
1号艇が1着となったレースのオッズはほぼ2倍を切るため、的中しても利益がほとんど出ません。

そして1号艇が1着となるであろうレースであっても1号艇が必ず1着になるとは限りません。
2倍未満のレースで勝負をするというのはリターンが期待できない上に負けたときのリスクが大き過ぎるのです。

しかし、だからといって6号艇が1着になるといった大穴レースも狙うべきではありません。
いかに3分の1の的中率だからといっても6号艇が1着となる可能性があるようなレースで舟券を購入するのはギャンブル性が高すぎますし、たとえ当たったとしても数百円クラスの配当金にしかならないでしょう。
複勝で稼ぐためのレース選定が非常に難しいというのも、複勝で稼ぐことが非常に難しい理由のひとつです。

4号艇が強いレースなどはおすすめ

複勝を購入する際に明確におすすめできるレースというのはただひとつ、「4号艇が強いレース」です。
競艇はスタートをする際に一部例外があるものの、「1コースから3コース」「4コースから6コース」のふたつでスタートが明確に分かれます。

1コースから3コースまでの艇というのはスタートラインから近い場所からのスタートとなるため、助走距離が短いため、スタートする際はあまり救度を出すことができません。
一方4コースから外の艇はスタートラインまでの距離が十分あるので、ほぼトップスピードでスタートを決めることができます。

このトップスピードでスタートを切れるコースのうち、もっとも内側なのが4コースです。
現在の競艇は9割近くの確率で「枠なり進入」となっているので、4コースに侵入する艇はほぼ4号艇だと認識してもらって間違いありません。

トップスピードでスタートできるもっとも内側にある4号艇は、インコースの3艇をもっともまくりやすい場所なのです。
例えばインコースの3艇がB級選手で4コースにA1級選手が配置されているようなレースは4号艇の複勝を購入するのにおすすめのレースのひとつとなります。

そのほか、4号艇のモーター勝率が抜群に高かったり、4号艇の選手のスタートタイムが他の選手と比べて圧倒的に早いときなども狙い目のレースとなります。

複勝でのコロガシは有効か？

競艇で利益を大きく得るための手段として有名なのが「コロガシ」です。
コロガシとは最初のレースで得た配当金を全額使って次のレースの舟券を購入し、連続的中させるという方法で、うまくいけば少ない元手で大きな利益を得る事ができますし、ひとつのレースでの払い戻しの金額があまり多くなかったとしても、コロガシを繰り返す事で雪だるまのように得られる払い戻し金を増やす事が可能です。

コロガシを知っている人なら、「当たりやすいが平均配当が低い複勝はコロガシするのに最適なのでは？」と考える事でしょう。結論から言うと、複勝のコロガシは大きな利益を得るのにそこまで有効な手段とは言えません。

確かに理論的にはコロガシするのに複勝は適した買い方ではあります。
ところが先に解説した通り、複勝はひとつの買い目に大きなお金を賭ける事ができません。
コロガシで稼ごうとしてひとつの買い目に大金を賭けると確実にオッズが下がってしまいます。

それならば配当金を2レースに分割してコロガシすれば良いのではと考えてしまいますが、複数のレースに分割すれば当然不的中となる確率は上昇するのでこの方法は有効とは言えません。

したがって、複勝でコロガシを狙うのに有効な手段はないという事になります。
複勝はあくまでも競艇に慣れるための練習用の舟券と割り切り、本格的に稼ごうと考えるのであれば他の舟券で勝負した方が効率的です。

まとめ

競艇の複勝は1着か2着に入れば的中となる舟券で、的中率は3分の1とすべての舟券のなかで最も的中率が高いです。
したがって、初めて舟券を購入しようと考えている人たちにもっともお勧めできる舟券といえるでしょう。

いっぽうで稼ぐということに焦点を当てると、副賞は非常に稼ぎにくい舟券です。
複勝は以下のような特徴を持つ舟券であるため、その性質上どう頑張っても大きく稼ぐことが難しいようになってしまっています。

複勝はあくまでも競艇に慣れるための練習用の舟券だと割り切り、ある程度競艇に慣れたらできるだけ早くしっかり利益を見込めるような舟券に移行していくことを推奨します。