競艇の企画レースとは？各競艇場のレース・種類や傾向を紹介

競艇には、ボーナスレースやサービスレースと言われる企画レースというものがあります。

どういうレースかと言うと「予想しやすく、当てやすい」というもので、初心者に対し競艇という競技に早く親しんでもらい、ファンを増やそうという狙いです。

もう一つの理由は、その日の後半以降に組まれているドリームレースや準優勝戦・優勝戦に向けて、中級者や上級者に対し、ここで資金を増やしてくださいという意図です。

よって、ボーナスレース、サービスレースと言っても、そのレースの還元率が高かったり、配当金にプラスアルファがあるというものではないため、結局は自分で予想して当てなければなりません。

しかし、予想がしやすいことは事実ですから、どの競艇場でどんなボーナスレースが組まれているかを把握し、そのレースを中心にして１日の舟券購入計画を立てることで、的中率や回収率を上げることが可能となります。

競艇の特殊性

競艇でボーナスレースなるものが存在するのは、競艇というレースの特殊性からきています。ここでは、分かり易いように競馬と比較して、競艇の特殊性を説明します。

「競輪は番手、競艇は１号艇」などという言葉のあるとおり、競艇では１号艇（１コース）が圧倒的に有利です。競馬でも枠の有利不利は多少ありますが、競艇のように１コースの勝率が５割近いなどということはありえません。

なお、競艇ではコース取りが可能で、「前付け」といって有利な内枠を取ることができるため、５枠の選手が１コースからスタートするなんて事があり得ますから、１号艇＝１枠＝１コースとなるとは限りませんが、ここでは、前付けは考慮しないものとして話を続けます。

次に、競馬の場合は、基本的には同じランク（クラス）の馬同士が競走するので、レース毎の馬の力差は少なくなるのですが、競艇では違うランクの選手が普通に一緒に走ります。

この特殊性により、「特定の枠（基本的に１枠）に最上級レーサーであるＡ１ランクの選手を配置し、その他に下位のＢ１・Ｂ２ランクの選手を配置する」などという、有利不利の分かり易いレースを組む事が可能となります。

ただでさえ有利な１枠に強いレーサーが入るのですから、１号艇が１着になるとみて間違いないでしょう。また、レースによっては、１号艇の次に有利な２号艇や、レースのしやすい４号艇にＡ１やＡ２ランクのレーサーを入れて、後は３着だけを予想してください。と言わんばかりのレースまであります。

更には、６艇のうち１、２、４号艇にＡ級（Ａ１Ａ２)を、その他にＢ級（Ｂ１Ｂ２)といったレースまであります。

番組の編成方法

ここで、競艇の番組の編成について説明します。

競馬では先に決められた日程のレースに馬を登録し、賞金順や抽選の上出走する馬が決まり、枠順は抽選で行われます。

競艇の場合は、予選の間は基本的に総当たり制で行われ、不公平の無いように１～６枠が均等に割り当てられます。

割り当てられた枠に従い６人でのレースを組んでいきますが、その組み合わせは施行者に委ねられており、各競艇場の番組編成室において番組編成員が決定します。

その際に、企画レースとして予想しやすい組み合わせを考え番組を作った結果が、ボーナスレース（企画レース）となります。

なお、より良い内枠を取るための行動「前付け」を禁止した、枠＝コースとなる「進入固定レース」という企画レースもあります。

これは、初心者には分かりにくい競艇独自の「コース取り」を禁止し、予想しやすいようにしたものですが、今ではこのコース取りである「前付け」をする選手は少なく、ほとんどのレースが枠なりのまま始まりますので、「企画レース」という程のインパクトはありません。

各競艇場の企画レース

各競艇場のボーナスレースは、次のとおりです。

※この他に「進入固定レース」も企画レースとされていますが、この表には入れていません。

※江戸川、常滑、尼崎は企画レースがありません。蒲郡、福岡は進入固定レースのみ設定されています。

企画レースの種類と傾向

ここからは企画レースの種類と傾向をご紹介します。

１号艇に強い選手を配置したレース

ただでさえ強い１号艇にＡ級の強い選手を入れ、１から買ってくださいというレースで、その日の１レース目に設定されている競艇場が多く、朝の８時４０分頃から行われるモーニングをやっている競艇場の１レースは、概ねこの形式の企画レースです。

もちろん、１号艇を頭にした２連単と３連単が基本的には狙い目ですが、過去のデータを見ると、意外と簡単に１号艇が飛んでいます。

そして、１号艇が１着になる場合ですが、２号艇以下については全てＢ１級という構成が多く、二番手以下はドングリの背比べといった感じです。

そして、人気の方は内の２枠からという事がほとんどですが、1-2で決まることは意外と少ないため、オススメの買い方は、３連単の1-34-345あたりです。

また、１号艇が飛ぶ時は、２号艇や３号艇に差されて１号艇が２着に残るよりも、外の艇に捲られて１号艇が３着以下になる事が多いため、穴を狙うなら１号艇を外してしまうか３着にするのも一手です。

例えば、多摩川競艇のターゲット９は、１枠にＡ級、他はＢ級というレースですが、過去３０レースのデータを見ると、このようなデータとなっています。

他には、

• 1号艇の勝率は24/30で80%
• 1-2で決まったのは30回中8回で26.6%
• 1号艇が負けた6回の結果は

213 461 642 416 643 361

といったところです。

１号艇と２号艇に強い選手を配置したレース

このケースは、３連単の12-12-345あたりが売れますが、圧倒的に1-2で決まる事が多いので、1-2から買うのがオススメです。

徳山競艇の４レース「モーニング予選」がこのケースですが、過去３０レース中、1-2で決まったのが１１回（36%）に対して、2-1で決まったのはたったの１回しかありません。

３艇がＡ級のレース

丸亀の８レース「まるポでＧＯ！」などがこれにあたり、３連単の１番人気が124で３倍などという事もあるレースです。

この時気をつけないといけないのが、１、２、４号艇の３艇がＡ級という事やオッズの低さから、まるで124や142で決まる事になっているかのような感覚になりますが、この時必ず３号艇（５号艇）の勝率（点数）を必ず見てください。

良く見ると他のＡ級３艇と変わらない時があり、そんな時は124や142が過剰人気となっているので、３号艇（５号艇）の勝率や成績を見て、可能性があると思った場合は、３連複の1=24=35などで勝負してください。

競艇の企画レース｜まとめ

企画レースの表のうち、「狙い目」のところに◎を打ったレースが、Ａ級が２艇以上いるなど、読みやすいオススメのレースです。

狙い目○のレースは、１号艇が１着にくる可能性が非常に高いレースで、最初のうちはこのレースを練習台にして買うのもいいでしょう。

できれば、同じ競艇場の同じ企画レースを買い、その競艇場やそのレースの傾向を掴むと、より的中率・回収率の高い勝負できるようになります。

競艇ならではのボーナスレース（企画レース）を、買わない手はありません。