競艇の基礎知識

競艇のフライングの罰則(ペナルティ)やリセットまでの期間を解説!

フライング

陸上競技などの一斉スタートと違い、決められた時間内にスタートラインを通過するという「フライングスタート方式」が採用されているのが競艇のスタートルール。

スタートのタイミングとしてレーサー達が見ているのが大時計で、スタートのタイミングは「0秒~1秒」の間と決まっている。

当然スタートラインに近いスタートがきれたほうが有利になる。

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フライング・出遅れ

大時計の針が0秒をさす前、もしくはさしてから1秒以上が経過してからのスタートはそれぞれ「返還」の対象になる。

  • フライング・・・大時計の針が0秒をさす前にスタートラインを超えてしまうこと        
  • 出遅れ・・・大時計の針が0秒をさしてから1秒以上経過してスタートラインに到達することを表す

この「フライング」「出遅れ」は該当の艇が絡んだ舟券を全て返還することになるので、売上金額が減り主催者に多大な迷惑をかける事となってしまう。

過去には25億円近い莫大な金額が返還されたこともある。

当然ではあるが、フライング・出遅れには「罰則」が存在する。

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フライング・出遅れを起こした際の罰則

フライング・出遅れをしてしまった選手には罰則が貸せられますが、両方とも罰則自体に大きな違いはない。

罰則とはどのようなものなのかを説明していく。

節間の対応

フライングを起こしてしまった節間の対応に関して最初に説明しておく。

  • 一回のフライング・・・賞典レースの除外(優勝戦など)
  • 二回のフライング・・・即日帰郷
  • 0.05秒以上のフライング・・・非常識なフライングとして即日帰郷

同一節間にフライングを2回、もしくは0.05秒以上の早い非常識なフライングは「即日帰郷」という罰則が設けられている。

フライングをおこした際の罰則

フライングを起こしてしまった選手には当然ペナルティが貸せられる。

このペナルティとは「斡旋停止」というものになる。

俗にいう「フライング休み」というものになるのだが、この期間はレースに出場することができない。

レースに出ることができないのだから当然収入も0になってしまう。

フライング休みは回数を重ねるごとに日数が+されていく。

  • フライング1回・・・斡旋停止:30日
  • フライング2回・・・斡旋停止:60日加算(合計 90日)
  • フライング3回・・・斡旋停止:90日加算(合計 180日)
  • フライング4回・・・斡旋停止:180日加算(合計 360日)

このように回数を重ねるごとに大きな休みとなってしまう

ただし、4回のフライングを犯した選手には事実上の「引退勧告」がなされるようだ。

3回のフライングで約半年の休みに入ってしまい、「無職」状態になることから賞金が稼げないデビューしたての選手などはアルバイトなどをして生計をたてているみたいだ。

ちなみに1回目のフライングを起こした選手がそこから100走以内に2回目のフライングを起こした場合、訓練所にて再訓練が行われる。

田頭 実

少し話しは脱線してしまいますが、田頭実という選手がいます。

  • 登録番号:3257
  • 出身地:福岡
  • 級別:B2

この選手だが、2005年のG1戦線においてF3の状態ながらも果敢なスタートで優勝をするという偉業を達成した選手で、SGも2勝をしている。

しかし、スタートの攻めがすごく、スタート事故やF3を何度も繰り返してB2降格を幾度も繰り返している選手。

このようにどんなに強い選手でもスタート事故やフライングなどによって事故点がかさんだり、出走回数が規定に達しないとすぐに降格してしまう。

高額賞金レースにおけるフライングの罰則

二回目の登場となるこの画像ですが、実は2002年に宮島競艇場で行われた「グランドチャンピオン決定戦(SG)」の優勝戦の画像になる。

このレース、人気の1・2号艇両名がフライングを切り、25億円近く(返還率:92.8%)の返還を出したレースだ。

このようなSGやG1などの大きなレースになると、フライング休み以外にもより厳しい罰則がついてくる。

  • SG優勝戦でのフライング:12か月間のSG選出除外(賞金王決定戦は資格を満たせば出場可能)、およびフライング休み消化明け後、6か月間(182日間)G1・G2選出除外
  • SG準優勝戦および賞金王決定戦トライアル、順位決定戦でのフライング:以後のSG4節選出除外(賞金王決定戦は資格を満たせば出場可能)、およびフライング休み消化明け後、3か月間(91日間)G1・G2選出除外
  • G1・G2優勝戦でのフライング:フライング休み消化明け後、6か月間(182日間)G1・G2選出除外
  • G1・G2準優勝戦でのフライング:フライング休み消化明け後、3か月間(91日間)G1・G2選出除外

大レースになればなるほどペナルティが重くなり、それだけ賞金も稼ぐことが出来なくなってしまうわけだ。

フライングをしないに越したことはないわけだが、フライングを恐れてスタートを切れないようでは大きなレースを勝つことも難しい競技だ。

選手たちのスタート勘や、風向きを読む力、キャリアが多大に影響してくる。

フライングに関すること(適用タイミング・リセット期間)

フライングに関することをもう少し説明しておこう。

適用タイミング

斡旋停止の適用されるタイミングですが、もし仮にすでに斡旋が入っている場合は、その後から適用されることになる。

フライングのリセット期間

競艇をやっている人なら知っていると思うが、競艇には「A1」「A2」「B1」「B2」の4つの級が存在する。

上に行くほど大きなレースの斡旋が入るようになり、月間の斡旋数も増えていく。

この級を決めるのが『級別審査』と言う。

  • 前期:5月1日~10月31日(適用:1月1日~6月30日)
  • 後期11月1日~4月30日(適用:7月1日~12月31日)

年に二回のタイミングで級別が変わるのですが、このタイミングでフライングもリセットされ、またフライング0の状態になります。前期に3回フライングを切っても、後期になったらまた0になるというわけです。

ここで注意しなくてはならないのは「隠れフライング」という状態だ。

これは、期間が代わり表面上は「0」になった状態でもフライング休みを消化していないという状態になる。

仮に前期にフライングを起こして、休みが未消化で期が変わったと仮定する。

後期に入りフライングを切ると、前期の休み未消化分にさらに休みが上乗せされてしまう。

このことから、「隠れフライング」持ちの選手は、いくら期が変わったと言ってもスタートは慎重にならざるを得ない。

「舟券」予想をしていく上で少し注意が必要になってくる。

競艇のフライングの罰則(ペナルティ)やリセットまでの期間を解説|まとめ


どんなに予想歴が長くても、予想がうまくてもフライングに関しては読み切ることが出来ない要因の1つ。

せっかく頭を悩ませて「舟券」を購入したのにスタートの瞬間に終了してしまうなんてこともある。

まあ賭けたお金は戻ってくるわけなのだが。

できることならフライングはないにこしたことはない。

しかしそこは選手もプロ。

ギリギリの勝負をしての結果なわけだから、我々ファンも理解しなくてはならないだろう。

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  • この記事を書いた人

近藤

競艇歴15年の近藤です。競艇だけで生活しています。
独自のリサーチと情報収集力で競艇予想サイトの真偽を見極めるコラムを執筆しております。
競艇予想に役立つような情報を発信中。

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