競輪の2車単とはどんな車券？全通りの買い目点数も紹介！

現在競輪をはじめ公営競技の賭け式でもっとも有名なのは2車単です。
特に競馬の2連単は時に1,000万円を超える配当になることがあり、最高記録を更新した時は一般のニュースなどでも取り上げられることがあります。

しかし、ほんの20年ほど前までは連単は存在しておらず、公営競技のメインは2連単や今回紹介する2車単でした。
本記事では競輪の2車単についてその特徴を解説、そして全通り購入した時の買い目点数や的中させるためにおすすめのレースなども紹介します。

競輪の車券は全部で7種類

競輪の車券は「2枠複」「2枠単」「ワイド」「2連複」「3連複」「2車単」、そして今回紹介する「2車単」と全部で7種類あります。
各車券はすべて的中条件や平均配当が異なるので、自分が購入するレースや自分が目標としている利益などによって車券を使い分けるようにしましょう。

2車単とはどんな車券？

競輪の2車単は、1着と2着の選手を予想し、さらにその着順も当てることが求められる車券です。
着順まで的中させるためには高度なレース予想が必要となるため、2車単は的中難易度が高いと言えます。
初心者にはおすすめできない買い方であり、競輪に豊富な知識を持つ中級者以上が挑戦する車券です。

2車単は侮れない賭け式

2車単が登場してからほとんどの競輪ファン、いや公営競技ファンが2車単に流れていき、2車単や2連単はほぼ見向きもされなくなってしまいました。
しかし2車単は長年にわたって投票のメインとなっていた賭け式です。

2車単が登場したからと言って簡単に無視できるほど魅力がない車券では決してありません。
しっかりと利益を出したいと考えているのであれば、2車単はかなり有効な車券です。

2車単で全車選ぶと何通り？

競輪のレースは9車で争われる「9車立て」と7車で争われる「7車立て」の2種類あります。
7車立ての場合、2車単の組み合わせは7×6で42通りです。

また、9車立ての場合は9×8で72通りになります。
つまり、7車立ての2車単の的中率は1÷42で約2.4パーセント、9車立ての場合は1÷72で約1.4パーセントになります。
これらの数字を見ると「2車単は絶対当たらない」と思いがちですが、実際にはそうではありません。

ここで導き出された数字は理論上の値であり、実際の買い目を決める際には「絶対に3着以内には入らないと思われる選手」を省くことが一般的です。
そのため、実際の買い目数は理論上の数値よりも少なくなりますし、的中率も高くなる傾向にあります。

2車単の的中率は9車立てが約0.2パーセント、7車立ては約0.5パーセントと、2車単と比べると圧倒的に的中率が低いので、それと比べれば2車単は十分的中を狙える車券だと言えるのではないでしょうか。

2車単の計算方法は簡単

2車単の買い目の計算方法は非常に簡単で、「1着に選んだ番号の数×2着に選んだ番号の数」で求めることができます。
とはいえ、現在はネットで車券を購入するのが一般的になっていて、ネットで車券を購入する際は買い目を選ぶと勝手に支払金額を計算してくれるので、自分で買い目を計算する必要はほぼ無くなりました。

2車単の特徴

2車単がどのような車券かは理解してもらえたと思います。
ここからは2車単という車券がどのような特徴を持っているのかを解説していきます。
2車単の特徴を知ることで、決して簡単に無視してよい車券ではないことが理解できるのではないでしょうか。

それなりの配当が期待できる

まずは2車単の平均配当について確認していくことにしましょう。
7車立ての場合、平均配当は約2,500円程度と言われていて、9車立ての場合は約4,500円ほどです。

2車単は予想の難易度が高い車券ですが、その分配当金も高くなっています。
大きな利益を一度に得ることを目指す方には向いていないかもしれませんが、着実に利益を積み重ねたい方には十分な配当金と言えるでしょう。

同じく1着から2着の選手を当てることで的中となる車券には「2連複」があります。
2車複は2車単とは異なり、着順は問われないため、2車単と比べるとかなり当てやすい車券であり、初心者にもおすすめできる車券のひとつです。

7車立ての2連複の平均配当は約1,000円、9車立ての場合は約1,800円となっています。
的中難易度が低い分、当然ながら2車単と比べて平均配当は低くなっています。

どちらが良いかは、個人の車券の買い方や利益の増やし方によりますので一概には言えません。
ただし、どちらのほうが利益を増やしやすいかを考えると2車単のほうが有利と言えるでしょう。

しっかりと予想をしなければ当たらない

2車単はそれなりに配当が高い代わりに、1着と2着を順番も含めて予想しなければ当たらない車券です。
したがって先ほども触れましたが、2車単を的中させるのは簡単なことではなく、それなりに予想力が必要になります。

2車単は確かに平均配当が非常に魅力的なので、2車複やワイドなど初心者向けの車券をしばらく購入した後、「競輪の事が理解できた」と判断すると一足飛びに「2車単」にお香する人が非常に多いです。

しかし2車複やワイドと2車単では予想難易度が大きく違うため、2連複やワイドの予想ができるようになった程度の予想力では2車単を当てることは到底できないでしょう。

2車単はそんな初心者から2車単を購入する上級者に以降する手前でチャレンジする車券としてとても適した賭け式となっています。
2車単を実際に予想してみると、それなりに競輪の経験を積んだ人でも的中させるのは難しいことに気づくでしょう。

2車単をほとんど的中させられない人が2車単を的中させられるわけがありません。
そういった部分を見ても、2車単は簡単に無視してよい車券ではないのです。

2車単を当てるにはどんなレースが狙い目？

2車単を的中させるためもっとも必要なのは「レース選び」です。
競輪のレースは毎日100レース近く行われることもありますが、ひとつひとつ条件が全部違います。

したがって、予想しやすいレースを選べるかどうかでレースが当たるかどうかが大きく左右されるといっても過言ではありません。
2車単で的中を狙うべき条件は色々とありますが、ここではその中でも比較的初心者が判別しやすい2車単を当てやすいレスの特徴を紹介します。

確実に本命にできる選手を1名選べるレース

車券を購入する際に重要なのは、まず本命選手を選ぶことです。
各選手の情報は「出走表」から得られますが、出走表を見てすぐに「本命になりそうな選手」を1人見つけることができるレースは、2連単を購入するのに適しています。

ぐつぃ的には競走得点が高く「逃げ」や「まくり」など先行脚質の選手が、ライン争いでも有利で活躍できそうなレースならば本命候補としてぴったりであり、2車単を購入するレースとして非常に適しています。

二分戦

競輪のレースはラインの本数によって「二分戦」「三分戦」「四分戦」と分類されます。
ラインが少なければ一本あたりの人数が多くなり、強いラインになります。

予想する際も、相手が少ない方が各ラインの優劣差をつけやすいため正確に予想できます。
したがって、2連単を購入する場合はラインが2本の「二分戦」を選ぶようにしましょう。

昔はラインの予想も自分でしなければなりませんでしたが、現在は多くの出走表に「ライン予想」が記載されていて、どの選手とどの選手がラインを組むか、そしてラインが何本になるかがすぐに分かります。

F1、F2戦

競輪のレースは一般戦とグレードレースの2種類に分かれています。
グレードレースは注目度が高く有名選手が多数出走します。

レースそのものは非常に盛り上がるのでついつい車券を買いたくなってしまいますが、上位選手のみが出走するため、各選手の実力の差はそれほど大きくありません。
したがってレース予想が難しく、とにかく的中させることを優先するのであればグレードレースは勝負するレースとしてあまり適していません。

一方、一般戦は誰でも出場でき、選手の能力差が大きいため、本命候補を見つけやすいため、2車単を購入する場合はF1やF2戦がおすすめです。

同じ脚質の先行選手が2名居る三分戦

競輪のレースで最も多いのは「三分戦」です。
三分戦で2車単を的中させるためには、同じ脚質の先行選手が2人いるレースを選ぶと良いでしょう。

先行選手の脚質は「逃げ」と「まくり」のどちらかで、逃げ選手が2人いる場合、互いに前のポジションを争い、スタミナを消耗することになります。
その結果、まくり脚質の選手は体力を温存できるため、逃げの2ラインを抜いて勝つことができます。

逆に、まくり選手が2人いる場合は後方でお互いの出方を見極めるため、逃げ選手に対するプレッシャーが少なくなり、逃げラインが楽にゴールすることができます。

7車立て

競輪のレースは9車立てと7車立ての2種類がありますが、3連単を的中させるためには7車立てのレースを選ぶことが一番です。

7車立ては42通りですが、9車立ては72通りと買い目の数が約1.5倍違います。さらに、3連単を的中させやすい「二分戦」がほぼ半数のレースで発生する点も、7車立てをおすすめする理由です。

2車単の車券の買い方は主に3つ

2車単は1点買いで充てることができるような賭け式ではなく、基本的には複数の買い目を選んで購入することになります。
公営競技では複数の買い目を購入する際に用いる買い方が3種類あります。

それぞれの買い方にはメリットもあればデメリットもあるので、3つすべての買い方の特徴をマスターし、自分が車券を購入しようとしているレースの特徴を理解してどの買い方がもっともふさわしいかを判断するようにしましょう。

ボックス買い

ボックス買いは全通りの買い目を購入して、すべて当たるようにする方法です。
3連単は着順を的中させる必要があるためその難易度が高いのですが、ボックス買いをすることで着順を気にする必要がなくなります。

また選んだ買い目の組み合わせをすべて購入するため、着順が入れ替わった場合に思わぬ高配当を得ることもあります。
ただし全通りを購入するため、買い目の数が多くなってしまうというデメリットもあります。

また的中には直接関係しませんが、ボックス買いは着順を無視できるため予想力が向上しないというデメリットもあります。

フォーメーション

フォーメーションは、1着から3着（2車単や2枠複の場合は1着と2着）に入る車番を個別に選んで購入する方法です。
フォーメーションの最大のメリットは、柔軟に買い目を選び、必要な買い目のみを選択できる点で、他の買い方と比べてもフォーメーションは汎用性が高く、3連単や2車単などを購入する際には基本的にフォーメーションが使用されます。

フォーメーションでは必要な買い目のみを選択するため、買い目の数を抑えることができます。
ただし、逆に必要最小限の買い目のみを選ぶため、選択を誤ると「見送った買い目で決着してしまう」というリスクが存在します。

流し

「流し」とは、特定の車番を固定し、他の車番を選んで購入する方法です。
通常、固定する車番は競走得点が最も高い選手になります。

1着を固定した車番に設定することで、他の車番を幅広く選ぶことができます。
これが流しの最大のメリットです。

ただし、もしも固定した車番が1着にならなかった場合、どれだけ買い目を増やしても的中しないというのが流し最大のデメリットと言えます。
フォーメーションと流しは予想に自信があるレースで用いることがメリットを最大限に引き出すための秘訣となります。

ボックス買いなら4車ボックスまで

ボックス買いは買い目点数が多くなることがデメリットです。
そのデメリットを抑えようとして選ぶ車番を少なくするとボックス買いのメリットが活かせなくなるので、ボックス買いは「本命が絞れない高配当が狙えるレース」で用いるのがおすすめです。

フォーメーションでオススメの買い方

フォーメーションは自分で必要な買い目を選ぶ事になるので、組み合わせは誇張ではなく無限にあります。
しかし自由度が高すぎると「どんな買い方をすれば良いか分からない」という人もいる事でしょう。

どの買い方が最適かは買い続けているうちに何となく分かってくるものですが、ここでは初めて2車単のフォーメーションを購入する人向けにオススメの買い方を２つ紹介します。

1-3

本命にできる選手が1名に絞る事ができる際に有効な買い方です。
余計な買い目には手を出さず、とにかく本命決着だけを狙って買い目を極力少なくしています。

レースではスジ決着になる事を想定し、2着目の3名も同じライン内の3名のみを選択、買い目は3点なので本命決着でも十分利益を出す事ができるでしょう。

2-4

2強レースになっている際の買い方で、2着の4名のうち、2名は1着で選んだ2名を含めるようにする事で着順が逆になっても的中するようにします。

残り2名は同じラインの2名にするのが基本ですが、別ラインで飛び込んできそうな選手がいるのであれば、その選手を含めるのも良いでしょう。
荒れると想定されるならば、2着の点数をあと1点ないし2点増やしてみるのも良いかもしれません。

まとめ

2車単は1着と2着に入る番号を当てる事で的中となる車券ですが、同時に着順も正しくなければ的中とはなりません。

競輪ファンの多くが2連複などに少し慣れた後にいきなり3連単に挑戦するのですが、2連複と3連単の予想ははっきり行って別物であり、2連複をやっと予想できる程度の予想力で3連単が当たるわけがありません。

無視されがちな2車単ですが、2連複で予想に慣れた人が更に予想力をつけるには最適の車券です。
更に平均配当が4,000円程度となっており、大きく稼ぐ事は難しいものの、利益を出すには十分な配当金を期待できます。

2車単は、「7車立て」「二分戦」「競走得点の高い選手が活躍できるレース」「一般戦」で購入すると的中を狙いやすいです。