競輪の2枠複とはどんな車券？全車選ぶと何通りになるのかも紹介！

競輪の車券には色々な買い方がありますが、そのなかでも恐らく最も知名度が低いのが「2枠複」ではないでしょうか。

2枠複がだいたいどれくらいの配当になっているかが分からないという人は多いでしょうし、そもそも2枠複というのがどういった車券かすら分からないという人も多いかもしれません。

本記事ではそんな2枠複という車券について、どのような車券かを解説し、2枠複をすべて選ぶと何通りになるのかについても解説していきます。

競輪の車券は全部で7種類

競輪の車券は全部で7種類あり、「2枠単」「2連複」「2車単」「3連複」「3連単」「ワイド」そして今回紹介する「2枠複」です。

それぞれの車券は例えば「2連複」は1着と2着になる番号を当てればよく、着順は問われないといった条件、「3連単」は1着から3着までに入る番号と着順も含めて当てなければ的中とはならないというように、的中条件がそれぞれ異なります。

また、車券によって的中した時の配当金も違っていて、車券を購入するレースの特徴や予想の難易度に応じて的確な車券を選ぶというのも的中率を高めるための方法のひとつといえます。

「枠」とは？

2枠複を解説する前に「枠」について簡単に説明しましょう。
競輪のレースでは出走する選手に「車番」が設けられていて、車券を購入する際はどの車番が自分が購入しようとする車券の的中圏内に入るかを予想することになります。

「枠」とは車番とは違った番号の振り分けが行われている番号のことです。
以下に「枠」がどのように振り分けられているかを表にまとめました。

1枠	1番
2枠	2番
3枠	3番
4枠	4番と5番
5枠	6番と7番
6枠	8番と9番

つまり1番から3番までは車番と全く同じ、4番以降はそれぞれ二つの番号が振り分けられているという事になります。
上記の表を見てもわかる通り、「枠」は9車あることが前提で設けられている番号です。

したがって「2枠複」ともうひとつ枠を利用する賭け式である「2枠単」は9車立てのレースでのみ販売される車券であるという特徴を持っています。

2枠複とはどんな車券？

2枠複は、「1着から2着に入る枠を選ぶことで的中となる車券」で、着順は問われません。
例えば1枠と4枠を選んで車券を購入したとします。
この場合の的中する条件は、以下の4つです。

枠は選び方によっては1つの枠で2名の選手を選択できますし、着順も選ぶ必要が無いという事もあって、理論的には的中させやすい車券ではあります。

2枠複で全車選ぶと何通り？

2枠複を全て選ぶと買い目点数はどれくらいになるのでしょうか。
2枠複を全通り購入すると、点数は「18通り」になります。

最も買い目点数が多くなる3連単9車立ては9×8×7で計算され、全部で504通りもあります。
3連単と2枠複の買い目点数は実に28倍もの差になっていて、2枠複の買い目点数は他の車券と比べるとかなり少なくなっています。
この部分を見ても2枠複は予想がしやすい車券と言えるのではないでしょうか。

2枠複の的中率は？

2枠複の的中率に関してですが、枠によって選択できる選手が異なるので、選ぶ枠番によって的中率が異なります。

1枠から3枠を選ぶと1名ずつ選ぶことになるので的中率は約2.8パーセント、1枠から3枠までおうちひとつと、4枠以降から1つを選ぶと1名と2名を選ぶことになるので的中率は約5.6パーセント、ふたつとも4枠以降を選ぶと2名ずつ選ぶことになるため、的中率は約11.1パーセントになります。

的中率だけを見ると、「4枠以降で2名選んだほうが良いのでは？」と思ってしまいますが、実は競輪では4番、6番、8番にはほかの番号よりも競走得点が劣る選手を配置しています。

したがってこの番号の選手が車券圏内に入る確率はかなり低いため、2名選べるからと言って当たりやすくなるというわけではないのです。

2枠複を当てるにはどんなレースが狙い目？

では2枠複の車券を購入する際はどのようなレースを選ぶと良いのでしょうか。
ここでは2枠複を的中させるために選ぶべきレースをふたつ紹介していきます。

特に一つ目の条件については2枠複だけではなくほかの車券を選ぶ際にもポイントとなってくるので、しっかりと見極めができるようになっておきましょう。

軸になりそうな選手をすぐに選べそうなレース

2枠複の車券を購入するのに適した車券は「軸になりそうな選手をすぐに選ぶことができるレース」です。
レースの予想をする際は「出走表」を隅々まで見ることになりますが、選手の能力を知るのに最も参考になる項目が「競走得点」です。

競走得点は直近4か月のレース成績の平均値となっていて、競輪のレースではグレードが高ければ高いほど、そして着順が上であれば上であるほど競走得点が高くなります。

単刀直入に言えばほかの選手よりも飛びぬけて競走得点が高い選手が2名出走しているレースであればその選手をそのまま軸にすれば良いので予想はしやすいです。

2枠複と2連複のオッズが同じレースはお得

もうひとつ、オッズを見る上でお得なレースがあります。
それは「2枠複と2連複が同じオッズになっているレース」です。

2連複と2枠複の売り上げを比較すると、正直競輪の車券全体の売り上げで見れば両者とも微々たるものではあるものの、2枠複と2連複とを比較すれば2連複のほうが売り上げは多いです。
そのため、例えば「1-4」という買い目が2連複と2枠複でオッズがまったく同じになっていたりします。

2連複の「1-4」は1番と4番しか選べませんが、2枠複の「1-4」は1番、4番とさらに5番も的中範囲になります。
選べる選手が1名増えているのにも関わらず、オッズが同じだというのは単純にお得です。

2枠複の車券の購入する際は2連複のオッズにも注目しておきましょう。
もちろん逆の事も言えるので、もし自分が2連複を購入しようとして2枠複のオッズと同じであれば2枠複を購入したほうがお得といったケースもあります。

2枠複はずっと購入し続けるべき車券ではない

2枠複は特殊な車券であるが故に正直あまり応用が利かないため、ずっと購入し続けて良いような車券ではありません。
なぜ2枠複がずっと購入し続けるのにふさわしくないのかについて以下の項目で解説していきます。

枠そのものが予想しづらい

まず、そもそも「枠」自体がかなり特殊な分け方になっているので予想がしづらいです。
数字だけを見れば2枠複は非常に予想しやすそうな車券に見えますが、実際に購入してみると思ったより当たらないといった印象を強く持つことでしょう。

時には同じ枠を選ばなければならない事もあるので、慣れないうちは自分の思い通りの枠版を選ぶのに苦労する人もいるのではないでしょうか。

当たっても配当があまり期待できない

枠を選ぶのが難しいわりに、2枠複は正直的中してもそこまで配当が期待できる車券ではありません。
5番人気以内の決着だと1,000円を切る事も普通にあるので、買い目を増やしすぎてしまうと車券代のほうが上回ってしまいます。

予想が難しいのにも関わらず、買い目を増やしすぎると利益がでないどころかマイナスになってしまう、非常に厄介な車券なのです。

3連単を予想する際の土台になりづらい

そして、2枠複を買い続けるべきではないと断言できる最大の理由が、「2枠複を買い続けても3連単の予想をする力は一切つかない」点です。
枠と車番では予想の仕方が変わってきますし、2枠複と3連単では予想の難易度が大きく異なります。

2枠複はあくまでも競輪の予想をする練習や経験を積むための段階でのみ購入するようにし、ある程度競輪の予想の手順などをマスターしたのであれば、できるだけ早い段階で次のステップに進むようにしたほうが良いでしょう。

2枠複の次に購入するのに適した車券とは？

2枠複を卒業して次の段階に進む際にどの車券を購入すればよいか迷ってしまうという人も中にはいるかもしれません。
いきなり3連単のチャレンジする人もなかには居ますが、2枠複の予想しかできない人がいきなり3連単の予想をしても恐らく全く当たらないでしょう。

2枠複の次に購入するのに適した車券は「2車単」「3連複」の2種類です。
それぞれなぜ2枠複の次に購入するのに適しているのかを解説していきます。

2車単

最初に紹介するのは2車単です。
2車単は1着と2着に入る番号を的中させる車券ですが、2車単の場合着順もレース結果通りでなければ的中とはなりません。

例えば2車単で「1-3」を選んだ場合、2枠複ならばレース結果が「3-1」になったとしても的中扱いになりますが、2車単の場合は「3-1」では不的中になってしまいます。
1着と2着の車番を的中させる車券には2車単のほかに「2連複」があり、2連複では着順は問われません。

それならば2連複の方が次のステップとして良いのでは？と思ってしまいますが、2連複と2枠複とだとほとんど予想難易度に差がないので次のステップとして選択する車券としてはあまり適してはいません。

2車単は着順を考えなければならないという作業が増えるので2枠複よりも確実に難易度が上がりますし、着順を選ぶことは3連単の車券を購入する際に必ず必要となるので、最終目標を3連単と見据えた時に3連単を予想する際の基礎を学ぶ車券として非常に優れています。

また、2車単は9車立てだと平均配当は4,000円近くあるので、2枠複とは異なり、車券を的中させればしっかりと利益を確保できるという点も、2枠複の次のステップとしておすすめできる点です。

3連複

3連複は1着から3着に入る番号を当てることで的中となる車券ではありますが、着順は問われません。
3連複に関してはまず2名を予想する2枠複から3名を予想しなければならない3連複では明らかに予想難易度が変わってくるでしょう。

この部分だけを見ても確実にレベルアップが図れます。
2名だけを選ぶ場合は、たいていライン争いで勝利した選手たちの中で2名選べば的中しますが、3名となると同じラインの選手だけではなく、別ラインの先行選手が問いこんでくるという可能性も考慮して予想する必要があり、そういった点でも予想難易度はかなりアップします。

そして2車単と同じく3連複も平均配当が4,000円くらいなので、的中させることでしっかりと利益を出せるというのも2枠複の次のステップとしておすすめする理由です。

2車単は着順を選ぶ練習になり、3連複は3着までの着順を選ぶというように両者で鍛えられる部分は違います。
最初は2車単を買い続けて2車単に慣れたら3連複に移行するといったステップでも良いですし、もちろん逆でも良いでしょう。

さらに車券は自由に選ぶことができるので、臨機応変に2車単と3連複を使い分けるというのも有効なので、自分に合った買い方を色々と試してみるとよいでしょう。

まとめ

2枠複は車番とは異なる振り分けが行われている「枠」という番号を使った車券で、1着と2着に入る枠を選び、選んだ枠の選手が予想通り2着以内に入れば的中となります。

2悪複では着順は問われないので、着順が逆であっても選んだ2名1着ないし2着に入ってくれれば的中です。
ちなみに「枠」は9車出走している際にのみ組まれる番号なので、2枠複と2枠単は9車立てのレースでのみ販売されます。

2枠複の買い目は全部で18通り、的中率は最小でも約2.8パーセント、最大では約11.1パーセントとかなり高く、理論上は当てやすい車券です。
ところが実際に購入してみると思っている以上に的中させづらいうえに当たったとしても本命決着では1,000円以下と配当金もあまり期待できないなど、買い続けて良い車券ではありません。

あくまでも予想の練習をするための車券だという認識で購入するようにし、ある程度予想になれたら次のステップに進みましょう。

とはいえ、2枠複からいきなり3連単にチャレンジするのはあまりにも無謀なので、着順を予想する必要がある2車単や、3つの番号を選ばなければならない3連複などが2枠複の次のステップとしてはおすすめです。

また、2枠複は売り上げが少ないため、時に2枠複とオッズが同じになるという現象が発生することもあります。
1枠から3枠までで2名選ぶのであればそこまでお得感はありませんが、4枠以降を選ぶ買い目でオッズが2連複と変わらないのであればかなりお得です。