競輪の2車単とは？平均配当や高額配当も紹介！

競輪のみならず、賭け式に関する話題で取り上げられるのはたいてい「3連単」で、ほかの車券は見向きもされません。
2車単もそのなかのひとつですが、2車単は無視するにはもったいない車券で、その特徴を知ると十分メインの車券として購入する価値がある車券です。

本記事では競輪の2車券についてどのような車券かを紹介し、平均配当や過去に発生した高額配当についても解説していきます。

2車単とはどんな車券？

2車単は、「1着と2着の選手を正確に予想しなければ的中しない車券」です。
同様に1着と2着の選手を予想することで的中する車券として「2車複」もありますが、2車複では順番は関係なく、1着と2着の番号が合えば的中となります。

一方、2車単では番号を的確に予想するだけでなく、着順も正確でなければ的中とならないため、かなり難しいと言えます。

2車単は1点買いで当たるような車券ではない

1着と2着を順番通り当てなければならないというそれなりに厳しい条件を見ても分かるかと思いますが、2車単は1点買いで的中させられるような車券ではありません。

競輪初心者向けの「2連複」や「ワイド」であれば、1点買いでも的中させることは決して不可能ではないですが、2車単は複数の車券を購入しなければ的中させるのは非常に困難でしょう。

しかし手当たり次第に車券を買えば車券代が高額となってしまい、せっかく的中しても車券代の方が上回っていれば結果的にマイナスとなってしまいます。
2車単を的中させ、なおかつ利益を出すためにはしっかりとレース予想をしなければなりません。

2車単はかつてもっとも買われている車券だった

競輪が初めて開催されたのは1943年11月20日、小倉競輪場においてですので、2023年でちょうど80年の歴史となります。
実は3連単は最初から販売されていたわけではありません。

3連単が販売される前は、「単勝」「複勝」「2枠複」「2枠単」「ワイド」「2車単」「2車複」の7種類となっていて、この中でも2車単はもっとも平均配当が高い車券でした。
つまり長年2車単は競輪においてメインの車券であり、売り上げも7種類の車券のなかで最も売れている車券でもありました。

現在では競輪のみならず公営競技の賭け式の代名詞は3連単

競輪に限らず、公営競技で3連単や3連複が販売開始されたのは2000年代に入ってからです。
最初に3連単を販売開始したのは競艇ですが、それから瞬く間に全ての公営競技に3連単や3連複が広まりました。

これまで3連単という買い方がなかったわけですから、万車券が普通に発生する3連単という賭け式は競輪ファンにとって革命ともいうべき衝撃を与えたことでしょう。

それは他の公営競技でも変わることはなく、3連単はあっという間にシェアを獲得、例えば競艇では現在では売り上げの90パーセント以上を3連単が占めています。

2車単最大の魅力は「配当」と「的中」のバランス

2車単の全通り購入は9車立てで72通り、7車立てで56通りになります。的中率は9車立てが約1.4パーセント、7車立てが約1.8パーセントです。
適当な購入では当たりにくい車券ですが、予想をしっかりと行いながら購入すれば、的中を狙える確率も高くなります。

また、2車単は後述しますが平均配当もそれなりに期待できる車券です。
注目されない車券ではありますが、2車単は実は的中率と配当のバランスが優れてた車券となっています。

競輪の経験があまりない人で、最初は初心者向けのワイドや2連複を購入していたのに、少し慣れたらいきなり3連単にチャレンジするという人が居ますが、ワイドや2連複と3連単の予想は全く「別物」です。

3連単は熟練者でもそうそう当たる車券ではないため、ワイドや2連複に少し慣れた程度の人がチャレンジしてもカスリもしないでしょう。
そして惜しかったとしても、競輪の車券は的中させなければ全部無意味です。

しかし2車単であればワイドや2連複にある程度慣れた人でも頑張れば十分的中させられる車券なので、もしワイドや2連複で物足りなさを感じたのであればいきなり3連単にチャレンジせずにまずは2車単から始めるようにしましょう。

2車単の平均配当は？

2車単の平均配当は9車立てが約4,700円、7車立てが2,500円となっています。
大金を稼ぎたいという人にはもの足りないかもしれませんが、それなりに利益を出せればよいという程度で十分な人であれば、4,000円以上の平均配当は十分魅力的に感じるのではないでしょうか。

実際の配当を直近のレースで検証

2車単の平均配当は9車立てが4,700円、7車立ては2,500円と紹介しましたが、この金額はこれまで実施された全レースの2車単の配当を平均化したものです。
そこで実際の配当金はどれくらいになっているのか、直近のレースで検証することにしました。

今回は9車立てと7車立てのレースを3日分調べてその平均額を計算し、3日分の平均額をさらに平均化して全レースの平均配当とを比較していきます。
9車立て、7車立て共に検証したレースは2023年6月3日〜5日までの3日間です。

7車立のレース

7車立ての検証レースは3日とも函館競輪場の一般戦です。
まず、2023年6月3日の平均配当は約920円、6月4日の平均配当は約1,180円、6月5日の平均配当は約1,730円となりました。

3日間の平均配当をさらに平均化すると約1,270円となり、全レースの平均配当のおよそ半額といった結果となっています。
平均配当と比べるとかなり低い数値ですが、実際の配当金はこれくらいの金額になることが多いのでしょう。

9車立のレース

9車立ての検証レースは3日とも大垣競輪場のG3レースです。
まず、2023年6月3日の平均配当は7,870円、6月4日の平均配当は約2,130円、6月5日の平均配当は約3,810円となりました。

3日間の平均配当をさらに平均化すると約4,600円となり、こちらは全レースの平均配当とそう変わらない金額となっています。
とはいえ、この金額になったのは6月3日のとあるレースで2車単770倍という超高額配当となったからであり、実際によく出る配当としては2,000円台〜1,000円台後半が多かったという印象です。

2車単の高配当ベスト10をチェック

競輪の3連単の最高配当が470万円以上というのはかなり有名な話ですが、2車単の高額配当はどれくらいになっているのでしょうか。
2車単の高配当ベスト10を表にまとめました。

順位	開催日	開催競輪場	配当金（円）	人気
1	2008/10/23	立川	778,050	70
2	2010/9/13	西武園	693,820	70
3	2003/5/23	函館	687,450	71
4	2004/9/18	函館	563,100	58
5	2017/8/11	千葉	489,600	71
6	2008/6/12	和歌山	485,920	65
7	2011/5/27	函館	446,100	65
8	2009/10/5	奈良	435,070	53
9	2015/6/18	四日市	424,800	72
10	2015/6/6	青森	424,700	72

ちなみに1位のレースは1着の選手は勝率が2番目に低い選手、さらに2着の選手はその時点で勝率、連対率はゼロの選手でした。
出走表を見てもこの選手は選ばないだろうという2選手が1着、2着になったため、ここまでの高配当となっています。

高額配当をもし当てた時は税金に注意！

多くの人が気づいていないか、知っていても無視しているかもしれませんが、競輪の配当金は実は「一時所得」として税金がかかります。
具体的には、1年間で受け取る配当金が50万円を超える場合、超過額については所得税を支払わなければなりません。

注意が必要なのは、「50万円は一時所得の合計額」ということです。
たとえば、競輪と同時に競馬もしている場合、競馬と競輪の配当金を合算して50万円を超えると税金が発生します。

「50万円を超えても車券代を経費にすれば問題ないだろう」と思う人もいるかもしれませんが、経費として計上できるのは「利益を得た際に支払ったお金のみ」です。
配当金を得た際の買い目の車券代は経費になりますが、外れた買い目の車券代は経費にはなりません。

黙っていればばれないと思っている人も多いかもしれませんが、最近ではネットでの購入が主流となっており、簡単に自分がどれだけの金額を購入し、どれだけの配当を得たかが調べられます。

さらに高額配当を得たのにも関わらず税金を支払わない人が多数存在することもあって、政府側が取り立てを強化しようという動きもあるため、正直に確定申告をしておく方が自己のためになります。

まとめ

競輪の2連単は1着と2着に入る選手を着順通りに当てることで的中となる車券です。
3連単が登場してからはすっかり存在感を無くしてしまいましたが、3連単が登場したのは2000年代に入ってからであり、長年2車単は競輪の車券のなかでもっとも平均配当が高い車券であり、もっとも大きく売り上げを記録していました。

2車単は実は的中率と平均配当のバランスがとても良い車券で、ワイドや2連複に慣れて物足りなさを感じた人が挑戦するのにとても適した車券ですし、大きく利益を得ようと思っていないのであれば、十分プラス収益を見込めます。

注目度に反して実はかなり魅力的な車券が2車単なのです。
高配当ランキングを見ても、流石に3連単ほどではありませんがかなりの高額になっていて、一攫千金も狙える車券といえるでしょう。