競輪の基礎知識

競輪の3連単とは?平均配当や高額配当も紹介!

競輪の3連単とは?平均配当や高額配当も紹介!

競輪場で車券の話をしているのを聞いていると、大部分の競輪ファンが「3連単」の話をしています。
実際に競輪だけではなく、競馬・競艇・オートレースと公営競技の売り上げの大部分は3連単が占めているので、3連単の話題ばかりが耳に入るのも無理はないでしょう。
本記事では競輪の3連単とはどのような車券化を紹介しつつ、配当金を中心に解説していきます。

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3連単とはどんな車券?

3連単とはどんな車券?

「3連単」とは、1着から3着までの選手を正確に予想することが求められる車券です。
3連単では3着以内に入る選手を当てるだけでなく、その順番も的中させる必要があります。

そのため、3連単は全部で7種類ある車券の中で最も的中させるのが難しい車券です。
しかし3連単は競輪の車券の中で圧倒的な売上高を誇っており、他の車券の売上高を合わせてもまったく及びません。

その理由は、3連単が他の車券と比べて大幅なリターンが期待できるからです。
言い換えれば、「ハイリスクハイリターンな車券」と表現することができます。

3連単の歴史は意外と浅い

3連単の歴史は意外と浅い

最近の人からすると、3連単はすっかりお馴染みの賭け方なのでとても昔から存在しているようなイメージですが、実は3連単の歴史はそこまで古くはありません。

公営競技で3連単という賭け式が初めて導入されたのは2000年10月13日の住之江競艇においてです。
つまり3連単は販売がスタートしてからまだ20年ほどしか経っていない賭け式ということになります。

競輪では競艇で導入されてから約1年後の2001年11月30日、前橋競輪場と立川競輪場で初めて導入、オートレースは2002年より、中央競馬は最も遅く2004年から導入されました。

ちなみに競輪では導入当初は一部の競輪場でしか3連単を購入できなかったのですが、2003年11月にそれまで3連単を購入できなかった松阪競輪場でも3連単を購入可能になったのと同時にすべての競輪場で3連単を購入可能となりました。

現在では競輪のみならず公営競技の賭け式の代名詞に

現在では競輪のみならず公営競技の賭け式の代名詞に

そんなたった20年ほどの歴史しかない3連単ですが、販売開始とともにその魅力に取り憑かれた人が続出し、あっという間にシェアを拡大、競輪ではそれまで2車単が圧倒シェアを誇っていたのですが、瞬く間に3連単がその勢力図を塗り替えます。

それは競輪以外の競技においても同様で、現在では3連単が公営競技の賭け式の代名詞のような存在になりました。

3連単最大の魅力は「高配当」

3連単最大の魅力は「高配当」

販売開始されると同時に公営競技の売り上げにおいて圧倒的なシェアを獲得するようになった最大の理由は、他の車券を圧倒的に凌駕する「配当金」ではないでしょうか。

それまで車券の中心となっていた2車単の平均配当は約4,500円ほどだと言われていますが、9車立て3連単の平均配当はそれとは比べ物にならないほど高額です。

恐らく最初は皆恐る恐る3連単を買ってみたと思われますが、実際の配当を見て今まででは考えられないような超高配当になっていたことによって、「3連単を的中させれば一気に儲けることができる」という意識が強くなり、これまで2連単ばかり購入していた人が一気に3連単へと流れたのではないでしょうか。

3連単は1点買いで当たるような車券ではない

3連単は1点買いで当たるような車券ではない

3連単は一度的中させればいわゆる「万車券」を十分狙える車券ではありますが、その分的中させるのは非常に難しく、一度や二度チャレンジしたくらいで当てる事はできません。
更に1点買いで当てる事はほぼ不可能です。

3連単を的中させるためには少なくとも10点程度買わなければ当たらないでしょう。
そのため、3連単を的中させるためには10点以上の車券を数回購入できるだけの資金を調達する必要があります。

3連単の平均配当は?

3連単の平均配当は?

3連単の平均配当は9車立てでおよそ31,000円と言われています。
7車立てだと平均配当はかなり下がって約13,000円ほどとなってしまいますが、それでも平均配当で万車券が出るというのは驚異的です。

競輪で車券を購入している人の大部分は「勝ちたい」と思っているでしょうから、1度の的中でこれだけの配当が狙える3連単にほぼ全員が流れてしまうのも無理はありません。

実際の配当を直近のレースで検証

実際の配当を直近のレースで検証

3連単が高配当なのは数値的にも実証されているのですが、これはあくまでもこれまで20年以上実施されたすべてのレースにおける3連単の全配当の平均です。

競輪のレースでは多くの人が予想していた通りの結果になればこの平均配当よりはずっと低い配当金になりますし、逆にほとんどの人が予想していない結果になった場合は平均配当よりもずっと高額の配当になるでしょう。
実際の3連単の配当がどれくらいの金額になるのか、直近のレースの配当を調べてみることにしました。

7車立のレース

まずは7車立てレースの配当を3日分調べました。
7車立てのレースは色々な種類がありますが、ミッドナイトレースはレース数が少なく、ガールズケイリンはラインが無いので通常の競輪のレースとは少々条件が異なります。
したがって、デイレース平均配当を計算しています。

まずは2023年6月3日函館競輪場の全12レースの平均配当は、約4,730円という結果でした。
続いて2023年6月1日小松島競輪場全12レースの平均配当は約23,580円とかなりの高配当になりました。

このレースでは8万円以上の配当となるレースが2レースあり、そのほかのレースも平均配当を超える配当のレースがかなり多かったことがこれだけの高配当となった理由です。
最後は同じく小松島競輪場で5月31日に実施された全12レースの平均配当は約17,060円でした。

このレースでは10万円以上の配当が出たものの、それ以外のレースの配当は平均を下回るものが多く、その結果平均を若干上回る程度の配当に落ち着いています。

3日間の平均配当の平均値を計算すると約15,100円ほどであり、7車立て3連単の平均配当13,000円とは大きく離れていない結果となりました。

9車立のレース

続いて9車立てのレースの配当を3日分調べました。
まず2023年6月3日大垣競輪場のG3全12レースの平均は約73,210円という結果でした。

これはとあるレースで3連単81万円というとんでもない高配当が出たためにこれだけ高い平均配当になっています。
その配当を省いた全11レースで平均配当を計算すると、約6,060円と、9車立ての平均配当を大幅に下回る結果でした。

続いて2023年5月21日宇都宮競輪場G3全12レースの平均配当は約11,670円、その前日の全12レースの平均配当は約13,920円です。

配当金を見た印象としては5,000円以上20,000円未満の配当が最も多く出ているイメージで、9車立て平均配当である31,000円に匹敵するような配当はほとんど見受けられませんでした。
したがって、3連単9車立ての配当金の中心値はだいたい12,000円くらいと見るのが妥当でしょう。

3連単の最高配当ベスト3

3連単の最高配当ベスト3

3連単の実際の配当を調べた際にも80万円以上の配当という驚きの超高額配当を見つけることができました。
これだけの配当のレースを的中させればしばらくお金には困らないくらいの配当金を手にすることができるでしょう。

しかし競輪3連単の最高配当金はこんなものではありません。
個々からは競輪の3連単高額配当ベスト3を紹介しますが、3レースとも通常の高額配当などは足元にも及ばないくらいの超高額配当になっています。

2006年9月21日奈良競輪場

これまでの競輪3連単で最も高配当となったのは2006年9月21日に奈良競輪場で行われた第10レースで、その配当は4,760,700円でした。
この買い目は3連単全504通りのうち498番人気と、ほぼ最下位人気の決着となっています。

このレースでは前日までのレースで複数回1着を取っている逃げ・まくりの選手2名に人気が集まっていました。
さらに奈良競輪場はほぼ直線が無いといわれるほどの形状であり、先行選手が圧倒的に有利であることも圧倒的に人気を集めた要因のひとつとなっています。

ところが結果は予想に反して差しの人気薄選手がワンツーを決める大波乱の決着となり、その結果史上最高配当が飛び出すという結果になりました。

2011年1月12日小田原競輪場

第2位は2011年1月12日小田原競輪場で行われた第7レースで、配当金は4,582,050円です。
このレースでは競走得点が他の選手よりも抜きん出て高い選手が3名いて、その3選手に人気が集中していました。

小田原競輪場もまた前を走る選手にとって有利な競輪場だというのも人気が集中した理由でしょう。
ところが結果はずっと勝てていなかった人気薄選手がワンツーフィニッシュを決め、人気を集めていた3選手のうち2名が着外に沈むという波乱の幕切れとなったのです。

2003年9月7日富山競輪場

第3位は2003年9月7日富山競輪場で行われた第7レースで、配当額は4,491,520円です。
このレースでは9車中5台が落車するというアクシデントが発生してしまい、人気を集めていた選手のうち2名が落車、残り2名も落車によって前に出られないという状況になってしまいました。

その結果人気薄の選手が1着でゴール、2着も人気薄の選手となったのが高配当となった最大の理由です。
落車が発生したレースに限定すればこのレースが現時点でもっとも高配当のレースになっています。

高額配当をもし当てた時は税金に注意!

高額配当をもし当てた時は税金に注意!

全く意識していない、もしくは知っていても知らないふりをしている人がほとんどかもしれませんが、実は競輪の配当金は「一時所得扱い」になって税金が発生します。

具体的には50万円以上の配当金を1年間で受け取った場合、50万円を超過した分については所得税を支払わなければなりません。
そして、注意してほしいのが「50万円というのは一時所得の合計額」である、という事です。

例えば競輪と同時に競馬もやっているとしましょう。
その場合は競馬の配当金と競輪の配当金を合算して50万円を超えた場合は税金が発生してしまいます。

「50万円を超えても車券代を経費にすればマイナスだから大丈夫だろう」と思う人もいるかもしれませんが、経費となるのは「利益を得た際に支払ったお金のみ」となっているので、配当金を得た時の買い目の車券代は経費になりますが、外れた買い目の車券代は経費には計上できません。

黙っていればバレないと思っている人も多いですが、近年はネット購入がメインとなっているので調べればすぐにいつどれくらいの金額を購入し、どれくらいの配当を得たのかが分かります。
さらに近年は取り立てを強化するという動きも出ているので、素直に確定申告しておいたほうが身のためです。

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まとめ

3連単は1着から3着までを順番も含めて当てなければならない車券です。
3連単の歴史は約20年とそれほど古くはありませんが、販売開始とともに瞬く間にシェアを獲得し、今では線公営競技の売り上げの9割くらいを3連単が占めるほどメジャーな買い方となりました。

3連単がここまで爆発的な人気を獲得した最大の理由は平均配当の高さですが、その一方で1着から3着まで、さらに順番も当てるとなると的中難易度は非常に高いです。

これまでの最高配当は2006年に奈良競輪場で出た4,760,700円で、このレース以外も高配当ベスト3のレースはすべて一般戦であるという共通点があります。

高配当の配当金を得ると、興奮してつい何に使おうかという事ばかり考えてしまいますが、50万円を超える配当については「一時所得扱い」となり税金が発生してしまいます。

該当すると感じたのであれば、隠そうとはせず定められた日時に確定申告をして所得税を支払うようにしましょう。

  • この記事を書いた人

山川

競輪歴14年の山川です。 競輪だけで生活しています。 独自のリサーチと情報収集力で競輪予想サイトの真偽を見極めるコラムを執筆しております。
競輪予想に役立つような情報を発信中。

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