競輪の2車複の当て方・必勝法は存在するのか？勝つためのポイント・注意点も

競輪の車券には3連単や2車単など様々な種類があり、レースや自分自身の予想力に応じてその都度購入する車券を変えるのが的中率を高めるためのコツです。

本記事では競輪の車券のひとつである「2車複」という車券について、当て方や必勝法は存在するのか、少しでも的中率を高めるための買い方はあるのかを徹底検証していきます。

2車複とはどんな車券？

2車複とはどんな車券かを紹介する前にまず2車複という名称について少し触れておきます。
2車複は競輪の車券のひとつで、競艇の賭け式ではありません。

競艇で2車複と同じ賭け式の投票方法の名称は「2連複」になります。
ちなみに競馬で2車複と同じ投票方法をする場合は「馬連」という名称の馬券を購入しましょう。

話を2車複という馬券の特徴に戻すと、2車複とは1着と2着になる選手を当てることで的中となる車券です。
同じく1着と2着を的中させる車券に2車単がありますが、2車単は着順もレース結果と同じでなければ的中とはみなされません。

しかし2車複は着順が逆であっても2着以内に入っている選手さえ合っていれば的中となるので、2車単と比べると的中させるのは難しくはありません。

実は競輪には競馬などでは初心者向けの買い方として大定番の「単勝」「複勝」が存在しません。
したがって、2車複は競輪の車券のなかでは最も的中させやすい車券のひとつになっています。

2車複の平均配当と的中率は？

競輪の2車複の平均配当は9名で争われる9車立ての場合「2,200円」だといわれています。
競輪のレースは大きく分けて9名で争われる9車立てと7名で争われる7車立てがありますが、7車立てになると予想はしやすくなりますし、1点当たりの購入額が集中するので、平均配当は9車立ての2,200円よりも低くなります。

的中率についてですが、2車複を7車立てで全通り購入すると21通り、9車立てで全通り購入すると36通りになるので、7車立ての場合は約4.7パーセント、9車立ての場合は約2.7パーセントとなります。

もちろんしっかり予想をすれば明らかに入着しないであろう選手は買い目から省くことになるので、この数字よりも実際の的中率は高くなるので、的中率で見ても2車複は当てやすい車券であるといえます。

直近のレースの2車複の配当金を確認

9車立ての平均配当が2,200円と紹介しましたが、実際にその金額の配当金が2車複で出ているのでしょうか。
実際のレースでの2車複の全レースの平均配当を確認することにしましょう。
検証は7車立てレースと9車立てレースで実施しました。

7車立ては2023年5月17日のミッドナイトレース、9車立ては先日行われた「全日本選手権競輪最終日」の配当金から計算することにします。
まず7車立てレース2車複の全9レースの平均配当は約1720円、9車立てレース2車複の全11レースの平均配当は約1,160円という結果でした。

7車立てレースでは2車複で万車券が出るという波乱決着のレースがあったためこのような結果になっていますが、そのほかのレースは軒並み1,000円以下となっており、1番人気決着だと300円にも達していませんでした。

9車立てレースのほうは波乱決着もほとんどなく、9車立てレースの実際の配当金としてはむしろこちらのほうがただしいような気もします。

実際の配当金としては、9車立てが1,000円前後、7車立てがその半分の500円前後と見立てるのが無難な気がします。
恐らく2,200円の配当になるという気持ちで車券を購入していると車券代が配当金を上回るトリガミになってしまう可能性が高いでしょう。

2車複で稼ぐことはできる？

2車複で稼ぐことができるかという問いに関しては、「稼げない」というのが結論となってしまいます。
2車複の実際の配当は先に書いた通り9車立てでも1,000円前後、7車立てだと500円くらいにしかなりません。

2車複が1点買いでも当たるような車券ならばこの配当でも稼ぐことはできるかもしれませんが、2名の選手を当てなければならないため、やはりある程度の点数は必要になります。

複数買わなければ当たらないうえに、当たっても配当金にはあまり期待できない2車複は正直競輪でお金を増やすために購入する車券ではありません。

あくまでも将来当てるのが難しい車券を当てるための通過点だという認識で購入し、ある程度予想できるようになったら早めに別の車券へとレベルアップしていきましょう。

競輪の必勝法などというものは存在しない

続いて競輪の必勝法は存在するかという質問についての回答は「そのようなものは存在しない」というのが本記事内での回答になります。
これはこの記事だけではなく、健全な競輪関係のサイトであればすべて「必勝法は存在しない」という回答が返ってくることでしょう。

必勝法というのは「この手順さえ踏めば誰がやっても成功する」という方法です。
したがって、先の結果を読むことができるものというのが必勝法を編み出すための絶対条件となります。
しかし競輪のレースで着順を事前に完璧に予想できる人は恐らくこの世に誰もいないでしょう。

さらに言えば、天候・風向き・風速・更にはレース中に転倒するかどうかなどを予想できる人も存在しませんし、実際にレースに出走する選手さえこれらのことは予想できません。

したがって競輪という競技に関してはこの手順で予想すれば誰でも的中させられるといった「必勝法」が生まれることは決してないのです。

競輪で勝てている人はほとんどいない

「本当に必勝法は存在しないのか？」と疑わしく思っている人に問いたいのですが、あなたの身の回りに競輪で勝てているという人はいるでしょうか。
恐らくほとんどの人がそんな人はいないと答えることでしょう。

競輪で勝てている人というのは全体の1割にも満たないと言われていて、大部分の人がトータルでは負けています。
必勝法が確立されていれば「競輪で勝てない」と嘆く人がこんなに周りに溢れるようなことはないはずです。
この事実こそが競輪の必勝法が存在しないという確固たる証拠ではないでしょうか。

SNS隆盛の世の中で「必勝法」が画期的な方法が拡散されていない

かつては情報収集はテレビのニュースや情報番組が中心でしたが、現在はニュースや情報番組で最新情報を入手するという人はほとんどいないでしょう。
現在最新情報を入手する場所としてもっとも多くの人に活用されているのが「Twitter」です。

Twitterではあらゆるジャンルのトレンドが掲示されており、今その瞬間日本国内でトレンドとなっているワードが一目で分かるようになっています。

何よりニュースや情報番組のようにタイムラグが一切ないというのが最大の強みであり、現在はテレビで取り上げられた時点でそのワードのブームは過ぎ去っているといわれるほどです。

これだけSNSが隆盛している現代において、誰が実践しても的中させられるような画期的な競輪の予想方法が確立されればあっという間に拡散され、競輪ファンの間ではその日のうちに常識となっていくことでしょう。

ところが2023年5月現在、そのような方法は今のところ拡散されてはいません。
これもまた、競輪の必勝法が世の中に存在しないということを如実に証明している事例のひとつといえるのではないでしょうか。

当て方もないので当てるための基本をコツコツ継続するしかない

競輪の車券を的中させるための必勝法、つまり近道というものは存在しないことについては理解してもらえたでしょうか。
結局競輪の車券を当てるためには、競輪創成期から言われていた当てるための方法をコツコツ実践していくしかないのです。

競輪の熟練者にとっては耳にタコができるほど聞き飽きたことばかりかもしれませんが、ここでは競輪初心者の人も少しずつ的中率をアップさせられるような手段を全部で4つ紹介します。
これらは全て同時進行で行えることなので、自分ができそうなことからチャレンジしてみてください。

競輪場についての知識を入手する

競輪初心者の人に真っ先にやってもらいたい事のひとつが、レースが実施される競輪場についての知識を深める、ということです。
後述する選手の情報、ラインの情報はレースの都度変化するので毎回最新情報を入手しなければなりません。

しかし競輪場の知識は一度身につけてしまえば老朽化などによる大規模な改修工事をしない限りずっと使い続ける事ができます。
競輪の知識において、長期的に使える知識というのは競輪場の知識くらいしか無いと言い切っても過言では無いほどです。

競輪場は全国に43ヶ所あるので、一度に全てを覚えるというのは不可能かもしれませんが、少しずつでも良いので各競輪場についての知識を身につけるようにしましょう。

競輪場は一周の長さが「333メートル」「400メートル」「500メートル」の3種類に分かれていますが、大部分が400メートルなので、まずは333メートルと500メートルの競輪場から覚えるようにすると覚えやすいのではないでしょうか。
各競輪場の違いをざっくり説明すると、以下3つがそれぞれ違います。

333メートルと500メートルだけを取り上げて比較すると、333メートルはみなし直線距離が短くてカントがきつく、逃げ選手に有利なコース、500メートルはみなし直線距離が長くてカントが緩いので追い込み・差し選手に有利なコースとなります。

しかし同じ333メートルでも競輪場によってみなし直線距離もカントも全然違うので、上記比較はあくまでも基礎情報程度と認識しておき、詳しくは各競輪場の情報を自分で入手する事をおすすめします。

選手についての情報を入手する

競輪は競輪選手同士が争う競技なので、選手の情報を入手しなければ車券を当てる事はできません。
選手についての情報は基本的に「出走表」で入手する事になります。

出走表には各選手の出身地、脚質、直近の成績、級班、競走得点など予想するのに必要な情報が一通り揃っているので隅々まで確認して、まずはそのレースで「軸」になりそうな強い選手を探す事から始めましょう。

競走得点が全選手の中でもっとも高く、「逃げ」あるいは「まくり」の脚質であればその選手を軸にするのが無難でしょう。
軸に出来そうな選手が見当たらないレースは難しいレースになるので、2連複を購入しようとしているレベルの人であればそのレースの車券は買わない方が身のためです。

ラインの構成・戦法を理解する

選手の情報を入手できたら、次はラインの情報を入手する事になりますが、ラインの構成についてはほとんどの出走表で「ライン予想」を掲示しており、レースでは必ずその予想通りにラインが組まれるので、ラインの構成予想自体はする必要がなくなりました。

しかし、組まれたラインがどのように動いていくのか、その戦法については予想しなければなりません。
ラインは主に先頭を走る選手がどう動くかによって戦法が変わります。

そのラインの先頭が「逃げ」の選手であれば前にいくでしょうし、「まくり」であれば別のラインに前を譲ってその後ろを追走する事になるでしょう。

もし逃げ脚質の選手が先頭のラインが複数あれば先頭の奪い合いになるかもしれません。
そうなると、残りのラインはスタミナの面で大きく有利になります。

このように、先頭を走る選手の脚質は何か、同じ脚質の先頭選手は居ないかといった部分をチェックするのが展開予想の基本となります。

ラインの本数によってレースの予想難易度が大きく変わる

予想のしやすさに直結する要素のひとつに「ラインの本数」があります。
ラインの本数は少なければ少ないほど、ラインの優劣が判断しやすくなるので予想しやすいです。

競輪のラインは大きく「二分戦」「三分戦」「四分戦・細切れ戦」の3つがありますが、二分戦がどちらのラインが強いかを判断しやすいですし、強いラインが破られることも少なくなります。

競輪初心者は素直に二分戦のレースで勝負するようにしましょう。
ラインの本数は出走表の「ライン予想」を確認する事で誰でも分かるようになっています。

2車複の車券はどのように買えばよい？

2車複の車券を購入する際のポイントですが、とにかく買い目点数を絞り込む事を意識して買うようにしてください。
9車立ての2車複でも1,000円以上になる事は滅多にないので、買い目点数は5点くらい(7車立ては3点)にしておき、穴狙いはせずに本命のみ購入するようにしましょう。

まとめ

2車複とは、1着と2着になる選手を予想しなければ的中とはならないが、着順は問われない車券です。
競輪には単勝と複勝が存在しないため、2車複は競輪の車券の中でも当てやすい部類に属していて、9車立てでの的中率は約2.7パーセント、7車立ての的中率は約4.7パーセントです。

平均配当は9車立てで約2,200円となっていますが、これは全ての配当の平均値であり、実際の配当に近い中央値での配当は、9車立て1,000円前後、7車立て500円前後となります。

2車複は当てやすいといっても複数車券を買わなければなかなか当たらない車券であるため、2車複で稼ぐ事は極めて難しいです。
2車複の必勝法についてですが、そもそもレースが終わってみなければ結果が分からない事だらけの競輪という競技において、必勝法というものを確立する事自体が不可能です。

当てる確率を高めるためには基本に立ち返り、以下の事を各レースで地道にこなしていく以外に方法はありません。

2車複は配当が低いため、車券はとにかく買い目を厳選する事を最優先します。
買い目を厳選するため本命と穴を両方買う事はできません。
2車複では本命1本で勝負するようにしましょう。